こんにちは、ゆびきたすです!
今回はパソコン用アンプ内蔵スピーカーのレビュー記事です。
はるか昔、友人の影響でオーディオの世界、続いて映画のシアターサラウンドの世界に魅せられてしまいました。
それ以来
- アルバイトで稼いだお金を単品オーディオに注ぎ込む
- 当時魅了されたドルビーサラウンド(4chのもの。古いw)を実現すべく屋根裏に潜りサラウンドスピーカーの配線をしてつつ家の構造を勉強(?
更に時は過ぎ、結婚し賃貸住居となり音質を追求したり、何より音楽を楽しむ事をいつしか忘れていました。
でも手離れた趣味って何かの拍子に再開したりしますよね?
3年前マイホーム (という名の負債) を手に入れたと同時にうっかり再燃。
そしてパソコンのスピーカーですよ
リビングに関しては建築中にケーブル類は予め壁内や天井内を這わしてもらいつつ、YAMHAの7.1chシアターアンプとAVスピーカーで完結。
小さな家なのでソコソコの迫力が出ればOKとしました。
次PCの音です。
昔は「液晶モニター内蔵スピーカーで十分やろ」なんて思ってたのは以下の為。
- 一般的な机上スペース(自環境)を考えると大きなスピーカーは設置できない
- PC自体、ノイズ対策されてても不十分
- 音出しに特化されたソフトウェア(もしくはOS)ではない(他のアプリのバッティングの可能性あり)
- スピーカーと壁の距離が取りづらい ※環境によります
- 自分とスピーカーの距離や理想の角度を取りづらい ※環境によります
以下順番に解説します
現在の机上スペースは幅1,400×奥行700mm程です。
つまり自ずと設置可能なサイズが決まってきます。
尚、現在使用中のモニターはLGの「34GK950F-B」でモニター外寸の幅が 819mmあります。
1400mm幅のうち残りは581mm 片側スピーカーの幅は290mm以下でないと設置できません。更に壁が近い為奥行寸法が大きい製品もNG。
こうなると犠牲になるのは小容量による「低音の再生能力」。
低音の量感はスピーカーのエンクロージャー(箱)の容積に比例するのでかなり分が悪い事になります。
・電源ユニットからのノイズ
・高速クロック回路による高周波等
・更には冷却ファンの回転自体もノイズ源
実際ピュアオーディオのアンプでは電源回路は完全にシールドされ様々な対策がされています。
更にオーディオの回路に至っても銅シールドで輻射ノイズ対策されていたり。
昨今のPCのパーツはかなり対策がされていると言えますが、単品のコンポと比べると対策は数段落ちます。
音質追及はいくら施しても青天井と言える為、対価格面のコスパはドンドン悪化しますからね。
例えばパワーアンプやプリメインアンプは音を増幅したりエフェクトを掛けたりと所謂「専業」で行っていますが
PCはひとつの事に特化したハードウェアではないという事です。
バックグラウンドでアプリやOSのアップデートで処理の負荷が増して色々支障が出る等が例でしょうか。
またWindows Update後に、ドライバー周りでノイズが入りだした件は割とよく聞きますし難しいところですね。
机上スペース限定ですが、特にスピーカー背面にバスレフポート(低音増強用の穴)付きのスピーカーとで相性が出る場合があります。
ボワンボワンとした締まりの無い低音になり易かったり無駄に低音が増強されて煩くなる、などです。
一般的にはポートのない密閉式のスピーカーの方が壁の影響は少なくなると思います。
これはスピーカーの正面に向いた角度から影響します。
理想とされる視聴位置の一例:
左右のスピーカーを結んだ線を底辺とした正三角形の頂点となる位置で、左右スピーカーからの距離も同じで、音を正面から聴くことができます
なるべくスピーカーを内向きにしたりと調整の幅はあるわけですが、モニター間が819mmで同じ距離を視聴位置からスピーカーまで取るのが我が家では無理~
何でって、机の奥行が700mmしかないのでなので机から離れないとベストポジションに就けませんw
以上の事を踏まえつつ、ある程度目を瞑りつつはかなく求めた音質は
- コンパクトでも「そこそこの低音」が出ること
- コモらない事
- 中高音域もが明瞭で定位感が優れたもの
- 邪魔にならない(=アンプ内蔵)
- PC内部のノイズといった事はキリがないのでスッパリ諦める
割とわがままですが...(笑
結論:高いの買っとけ
それができたら苦労しないので仕方ないから少し苦労してみます。
1st JBL Pebbles
視聴をせずに購入に至るのはかなりのリスクとなるので、まずは安価な5,000円前後の物がどの程度の実力なのかってぇトコに焦点を当てて探しました。
白羽の矢(?)が立ったのはJBLの有名な製品です。
(5~6年前当時は5,000円以下だったように記憶)
各所ユーザーレビューでは低音が良く出る、コスパ最高、という触れ込みでした。
ワクワクしながら聞くと低音というよりも中音の少し下部分が結構底上げされて前に出てくる感じの音質で、小さいのにパワフル!という感想を持ちました。
でもボーカルや楽器の位置感の表現である定位感がかなり下寄り且つボケている...
また高音域に比べて、中低音が強すぎてコモって聞こえるので音楽の種類によって相性が激しいかなと感じました。
このスピーカーに合いそうな人:
- 極限まで小さくて、とにかくドカドカ鳴るのが好きな人(※但し大音量にはスピーカー自体が耐えられません)
- 鮮やかな高音よりも中低音の音量感が大きいのが好きな人
- USB1本で接続で超簡単!が良い人
- アナログ入力した場合よくある、PCシャットダウン時の「パツッ」音 (ポップノイズ)などの雑音が全くない
このスピーカーで気を付ける事:
- 左右を繋ぐアナログピンが結構短いので要注意 (間のアナログケーブルが約70cm強)
- 置く向き(立てたり寝かしたり)で結構聞こえ方が変わる。基本立ててJBLロゴが正面向く感じがベスト(だったような記憶)
コスパという面ではレビュー通りかなり良い商品だと思います。
今は子供用のPCでフォートナイトやマイクラで活躍中(要るのか!?)
2nd MACKIE CR3 モニター系
JBLのコスパの高さは秀逸だったものの、もうワンクラス上の明瞭さと、低音感ももう少しカバーできるスピーカーを模索しました。
モニター用スピーカーのMACKIE CR3というスピーカーですが、筐体は明らかにJBL Pebbleよりも大きく、無理せず中音に影響なく豊かな低音再生ができるかな?という事で購入しました。
入力 RCAアナログピン+バランスドorアンバランスド1/4 インチTRS インプット
再生周波数特性 80Hz~20kHz
寸法:W140×D158×H208 mm(上写真のキクタニのDJ用スタンドは上下反対にして使用)
結論は...
JBLよりも更に中低音が力強い、という印象です。強すぎるくらいかな
背面にバスレフポート(穴)付きタイプですが、壁面が凄く近い事もあり結構コモります。
エージング(鳴らし運転)で多少改善した気がしますが...
背面のバスレフ・ポートにスポンジを詰めて低音の量を調整したり、PC側からイコライザー調整してみたりしますが希望の音にならず難航です。
このスピーカーの音質の追い込みは「壁との距離」「バスレフポートのチューニング」「インシュレーター」等中低音域の調整がポイントとなります。
イコライザ等でCR3自体の低音を絞りつつヤマハ製小型ウーハーを追加して低音域を専任させるつもりで繋いでみましたが、既存環境ではいくら調整しても音の繋がりが悪過ぎで断念。
そもそもウーハーの活用自体が、音の繋がりの事を考えると結構難しいので、もっと調整幅のある機材を導入してやらないと追い込むのは至難の技なのかもしれません。
尚、モニタースピーカーとうたわれるだけあり定位感はJBLよりかなり改善されました。
このスピーカーの良い特徴:
- 中低音がバリバリでる(量感がある)
- リズム感の強い音楽に強い
- 定位感は良好
- 高音域は比較的優しい(キツくない)
- 電源のオン・オフとボリュームスイッチが兼用で使い勝手良好
- デザインがシンプルでとってもいい!
このスピーカーで気を付ける事:
- 聴覚上かなり中低音寄り
- 引き締まった低音より量感重視傾向(音楽の種類と、環境の影響がかなり出やすい)
- 中高音の明瞭さはさほど感じなかった
- 電源オン・オフ時「パツッ」というポップノイズがやや大き目(仕様上アナログ接続の為)←僕はとても気になる方です
- 接続方式がRCAアナログ接続一択(一応1/4 インチTRS インプットがついているが当方その環境無し)
現在は廃番で、後継商品にスイッチしているみたいです。
・こちらも現在子供用のPCでセカンドライフ。
MACKIEの各種音響製品は「音響特機(株)」が輸入代理店として以下ほーページサイトにて発信されています。他にも様々な製品をラインナップしています。
出典:https://mackie-jp.com/cr-series/ より
3rd そして本命登場「KRIPTON KS-1HQM」
数年「KRIPTON?聞いた事ねぇなぁ知らねぇなぁ」(情弱ですから)と思いつつもウェブでの高評価をチラ見してたんですよね...
失敗続けてスピーカーの自宅在庫を増やしたくないので予算を少し上げてみました。
ユーザーレビューやPCパーツ紹介サイト等を1ヶ月間ほど嗅ぎまわって決めてみました。
視聴したい価格帯でしたが、KRIPTONはそもそも視聴できるところが無いです...
入力USB2.0 / アナログ(ステレオ3.5φミニジャック)+光デジタル(TOSLINK)
再生周波数特性 70Hz~20kHz
寸法:W89.5×D105×H173 mm+台
わくわくドキドキしなら接続し音を出した瞬間!!!
🤔「あ、あれ!?思ったほど...チーン」でした。
あ、早まらないで下さいね。
初見( 聴 )では僕が求める低音感がかなり薄く、中高音ではハッキリ感や鮮やかさを感じましたが全体として特徴がそれほどない感じ。
前回のMACKIE CR3の再生周波数が「80Hz~20kHz」であったのを見ると単純にKRIPTONの方が低い音が出そうですが、
スペック表から想像する音と聞いた感じの違い<大>、まさにこういう世界ですね。
MACKIEの方が聴感上中低音感はかなり上でした。各周波数帯の特性や測定環境に依るって感じでしょうか。
でもそこからスピーカーの内向き角度や壁面からの距離を調整したりしたりすると俄然輝きだしました!
バスレフポートの調整は特に何もしなくてOKでした。
更にエージング (慣らし運転) が効いたのか、全域のバランスが整ってみるみる音質の良さを感じられるようになりました!
ちょっとした感想(個人主観です)
- とにかく中高域が明瞭で鮮やか。今まで聞こえにくかった音もハッキリ聞こえる
- 地を這うような低音はありませんがキレキレな中低音域
- 定位感がマジで素晴らしい
- 臨場感とか奥行感もハッキリ感じられる(音場感が素晴らしい)
- 音楽ジャンルは問わない感じ
- USBもしくは光入力では、更に引き締まり感が出る
ちょっとした弱点です(個人主観です)
- コンパクトかつ開発コンセプトからか低音は前2機種と比べて「量」が少ない
- できれば発展性を考えてプリアウトが欲しかった(パススルー)。ニッチな要望か
- 軽すぎて触っただけで向きが変わる(掃除の時とか毎度)
- リモコンが「あれっ」ていうくらい簡素質素チープ。別に気にしないさ。
このスピーカーの改善点として、「あともう少し低域の量感が欲しい」点ですが、前述MACKIE CR3の時試したヤマハのAV用のサブウーハーを追加してみました。
何とこれが大正解!
MACKIE CR3 の時はあれほど音の繋がりが悪化して音がバラバラだったのに、今回のKRIPTON KS-1HQM では見事に「音が繋がり」ました!
多少サブウーハー側とKS-1HQM側のの音量バランス等の調整は必要でしたが、せっかく買ったのに産廃化しそうなウーハーが生かせてよかったです!
尚、この時点でUSBや光での接続は諦めました。
デジタル接続時ウーハー等を追加で使う場合の注意点
- USB接続するとPCのウーハー用アナログ出力に音が出力されなくなってしまう
- つまりPCからの「USB or 光出力」+「(ウーハー等の)アナログ出力」は不可能
- 排他的な処理の為、上記現象は不可避
- 恐らくOSの仕様
回避策を色々調べましたが、どうやら当環境ではデジタル+アナログの同時音出しは不可能でした。
でもでもウーハーもやっぱり接続したいので、KS-1HQM もPCの5.1ch用アナログ出力に接続しています。
このあたり「弱点」と書いた部分の「プリアウト(パススルー」があれば解決できるのになぁとないものねだりしてみます。
でもこれでたまに映画みたりリズム感の強い楽曲をガンガン鳴らして楽しんでいますw
おまけ
購入当時疑問点がありメーカーにメールをした事がありましたが、1-2日メール返信+電話まで掛けてきてくれて説明をてくれました。
製品のクオリティーには関係がないのかもしれませんが、サポートの対応って今後愛用できるかどうかの切り分けポイントでもありますね!
このKRIPTON KS-1HQMも今では廃版になってしまったようで後継機種「KS-11」が発売されています。
KIRIPTONの公式サイトはコチラからどうぞ。
新型の「KS-11」はメーカー直販サイトのみでの取り扱いとなります。下の画像がメーカーのオンラインサイトへのリンクです。
出典: http://www.kripton.jp/fs/kripton/pc_audio_speaker/ks-11 より
そしてPCで音質を追及する場合、音の出口にまずお金を掛けてみるのはやっぱり昔からのセオリーだと感じました。
現状の音質に大いに不満がある場合、思い切って1クラス、2クラス上を狙う方が堅実かもしれませんね 。
補足:旧型となってKS-1HQMが安価に狙えないか?と思っても残念ながら中古しかなく若干プレミア感(?)がありお買い得感がありません。
ただユーザーレビューは参考になるかもしれません。
ではこれからも良いPC音楽ライフを!