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冬の乾燥対策の要:強力加湿器 Dainichi HD-LX1221 レビュー

2022年2月14日

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Dainichi HD-LX1221 TOP

こんにちは、ゆびきたすです!
毎日寒い~
そして干からびる...

今回は冬場の神器・加湿器にまつわるお話。
我が家は新築から3年ほど経ち、最近気になってきたのが冬場の乾燥です。

寒さが苦手な自分は

  • こたつ
  • 石油ファンヒーター
  • 電気ファンヒーター
  • エアコン

の4つ巴対策中。
これらの影響を如実に受けてしまい無垢材の床が大変なことになってきました...

DRY Solid board floor

特にエアコン直下の床材が乾燥により収縮してしまいゴミが溜まるレベルで隙間が(悲)
因みに夏場は湿度が上がるため隙間は詰まります。

そこで普段の加湿は以下の機器で行っています(在人空間は約16畳)

  1. シャープ 加湿空気清浄機(気化式) KI-GX75-W 最大加湿 750mL/h
  2. アイリスオーヤマ 超音波式加湿器 UTK-230-W 最大加湿 230mL/h

エアコン+既存2台を1日中回しても表示湿度50%前後が限界。
超音波式は拡散も弱いため低室温だと湿度が上がらず、周辺の床や壁だけはしっとり湿ってしまいます。

またシャープの気化式はファンから放出された空気が濡れたフィルターを透過する時に湿気を拡散する方式。

Sharp KI-GX75-W

加湿中はファンの風でフィルター部は常時回っています。
(定期的にメンテしてもカルキっぽいものが不着)

シャープの方はウイルス対策としてもそのまま続投。
また更なる加湿器の併設は嫌なので②アイリス製品をもっと高性能なものに置き換えるのが今回の目的です。

高性能加湿器の候補を2つ考察

ネットを徘徊し加湿性能とコンパクトという点から2機種を候補としました。

ナカトミ SFH-12
「スチーム加熱式」という水を加熱して蒸気にして噴き出す方式
温度が高いので空気中に拡散しやすく加湿性能が高い
反面、電気代が高い・蒸気付近は温度高め

ダイニチ HD-LX1221-W
独自の「気化式+温風気化式」水を含んだフィルターに「温風」を当てる
空気の温度が高い方が湿気を内包しやすい特性を利用したもの
温風は電気ヒーターで作り出すので電気代が高めになる

両者の仕様を簡単に比較

Nakatomi SFH-12 Maker's Sitejpg
ナカトミ SFH-12
Dainichi HD-LX1221 Maker's Site Small

ダイニチ HD-LX1221
適用床面積
プレハブ洋室/木造和室
33畳(55m²)/ 20畳(34m²) 33畳(55㎡) / 20畳(34㎡)
最大加湿量(mL/h)1,200標準 1,200
加湿方式 スチームファン方式 ハイブリット
運転音 最大~最小(dB) 未発表 34~13
タンク容量(L) 9.2L(4.6L×2本) 7L
本体外形寸法
高さ×幅×奥行(mm)
H415×W326×D294 H405×W390×D245
消費電力(W)強1000W 弱500W標準 675W eco 28W
メーカーサイト 詳細を見る 詳細を見る

両者の最大加湿性能は仕様上「互角」のようです。
高温の蒸気を拡散する方が物理的に加湿性能は高めだと思います。
(=SFH-12 の方が上なのではないかと予想)

対してLX1221は温熱ファンと省電力な「気化式」とのハイブリットなのが良ポイント。

加湿器を考える上で比較重視した点は

  • 運転音の大きさ
  • タンク容量
  • 消費電力
  • 本体価格を含めたコスト

重視点:運転音の大きさ

ナカトミ SFH-12
ナカトミの方は運転音量は非公開
各サイトのレビューでは、一定数運転音量を気にされている方がいる

ダイニチ HD-LX1221
ほぼ「静か」評価で「うるさい」評価は見かけなかった

騒音が気になるのは、自分がリビングで映画を楽しみたいからです。
既存のシャープ空清では自動にするとしばらくの間大騒音。

その点LX1221は静か!というレビューが多数。
実際、常時標準モードですが、音は気になりません!

重視点:タンク容量

Water tank

ナカトミ SFH-12
9.2L(4.6L×2本)の大容量
片方切れても片方だけでも稼働。
実質9.2Lで水補充の回数少なくて済む

ダイニチ HD-LX1221-W
充分大容量と言える7Lタンク
我が家では1日はもちます
但しその分満水時のタンクが重いので女性は注意

事務所や学校などを想定しているナカトミ SFH-12の方が給水の手間は少ないめ。
給水作業って本当に面倒なんですよね...
大容量ほど補給回数が少なくて済みますね。

重視点:消費電力の違い

両方とも設定湿度を目指して加湿量をコントロールします。
(最大加湿からアイドル近くの稼働のコントロールのステップ数がどれほどなのかは不明なのを前提として)

仕様上に記載がある各モードの「消費電力」を使って簡単に計算実施。

ナカトミ SFH-12
設定湿度に達すると「自動的に加湿量を抑える運転」になる
弱運転にした場合、2つある蒸気口から左右片側ずつ蒸気が出る動作になる
1日で強運転(1,000W)4時間 / 弱運転(500W)4時間と仮定
→1kWhあたり27円計算で1ヶ月およそ4,860円

ダイニチ HD-LX1221-W
(標準モード)設定湿度に達するとヒーターOFFになり「気化式」で動作
我が家では約17分で60%超
標準モード内で自動切換えが行われ、 1日ヒーターON(675W)4時間 / 気化運転(28W)4時間と仮定
→1kWhあたり27円計算で1ヶ月およそ2,280円

LX1221はヒーターON/OFFが混在するのであくまで概算ですが、電気代はLX1221の方が安価と予想。

重視点:本体価格とランニングコスト

本体価格比較では

ナカトミ SFH-12 が圧倒的に安価

価格差は2月上旬時点で見かけた価格は

  • ナカトミ SFH-12 が13,000円前後
  • ダイニチ HD-LX1221が38,000円前後

およそ3倍近い差!
内部構造にコストが掛かっている、消耗品が工夫されているなど理由はあると思います。

ここで上記の「電気料金」というランニングコストを考慮すると、あながちLX1221が「高い」とは言えないと感じました。
概算で数値を当てはめてみます。

・加湿器は年間で5ヶ月間使用と想定(12月~4月)

経過年数

本体+ランニングコスト
Nakatomi SFH-12 Maker's Sitejpg
ナカトミ SFH-12
Dainichi HD-LX1221 Maker's Site Small

ダイニチ HD-LX1221
1年37,300円49,400円
2年61,600円60,800円
3年85,900円72,200円
仮想本体価格+(月額電気代×5×年数)

2年くらいで逆転が起こりますね。
仕様通りのランニングコストの差が無いと仮定して

と見積りしてみても、3年目ではLX1221に軍配が上がるようです。
つまり3年間以上壊れなけばLX1221の方がコスパに優れるかもしれないというお話でした。

また消耗品でのコストですが、SFH-12では

  1. クリーンフィルターセット(3セットのクリーンフィルター、1セットのエアフィルター)約2,500円前後
    クリーンフィルターは約1ヶ月ごと1セット(=3ヶ月分)

3ヶ月ごとに2,500円なので1シーズン 概算5,000円くらい?

対してLX1221

  1. カンタン取替えトレーカバー(3枚セット) 1,650円
    1シーズン1枚交換 1シーズン550円
  2. 抗菌気化フィルター(水に浸かっているフィルター) 5シーズン(1シーズン6ヶ月計算)で交換 2,640円
    1シーズン528円
  3. 抗菌エアフィルター (エア吸い込み口)汚れや破損状態で適宜交換 880円
    破損に気を付けて掃除すれば不要?
  4. Ag+抗菌アタッチメント(タンクのフタ付近)1シーズン(6ヶ月)ごと 1,320円

抗菌エアフィルターを毎シーズン交換して1シーズン 概算3,278円

電気代と合わせると2年、3年と使い続けるほどにトータルコストに差が出てきそうです。

本体を含めたトータルのコストはダイニチ HD-LX1221が安価

恐るべしランニングコスト

※上記数値は仕様公開されている単純な消費電力で計算したものです。
実際は使用状態・部屋の状態により大きく変わることも予想されますのでご注意ください。

今回は実際の加湿量はそこそこで多くの点で優れる「ダイニチ HD-LX1221」に決定!

2020年モデルLX1220と2021年下位モデルLX1021との違い

ネットで家電を見ていると、かなりの確率で「旧モデル」もヒットします。
そこで気になるのが旧モデルとの価格、ひとつ下位のモデルとの違い。

まず2020年モデルの同グレードモデル「LX1220」と2021年モデル「LX1221」の違いは...

2021年モデルは「スマートリモコン」対応

これだけでした。
スマートリモコンの有無のみなので安価な旧モデル、と行きたいところですがなぜか旧モデルの方がネットの市場価格が高いという...
現状2021年モデルで決まり

また、ひとつ下位モデルLX1021との違いは主に加湿性能の部分とそれにまつわる消費電力。
上記の画像リンクでみると違いは

HD-LX1221(上位)HD-LX1021(下位)
適用床面積 木造和室20畳(34m²)まで16畳(27m²)まで
適用床面積  プレハブ洋室33畳(55m²)まで27畳(44m²)まで
最大加湿量(mL/h)標準1,200960
最大加湿量(mL/h)ターボ1,3001,100
最大消費電力(W)標準675(60Hz)430(60Hz)
最大消費電力(W)ターボ 680(60Hz) 435(60Hz)
連続加湿時間 標準5.87.3

※「のど・肌」モードは「標準」モードの数値に等しいので割愛
外寸、重量、タンク容量、モード別の運転音量、タイマー系、消耗品種類は全く同じようです。
(想像するにヒーターユニットの容量の違い)

気化方式で加湿する「eco」モードはLX1221LX1021も同じ加湿性能のようです。
使用が気化式メイン(ecoモード)であれば安価な下位モデルの方がコスパが良いですね!

また少し気になったのは「のど・肌」加湿モード
取扱説明書には

のど・肌加湿:室温に応じて、「のど・肌」のうるおいを守る湿度に自動で加湿量を調整し、運転します

HD-LX1221の取扱説明書より

分かるような分からないような。
ポイントは「室温に応じて」というところですかね?

また仕様上の運転音量では標準が「34~13 db」に対し、のど・肌加湿は「34~25 db」です。
(ターボを除く他のモードでも最低運転音は全て「13db」です)

ファン回転数を高めにキープして運転するということかな。

ダイニチ HD-LX1221を選んでよかった点

使用してみての加湿の変化のレポートです。

広告に偽りなし:パワフル加湿性能

LX1221の加湿性能は、今まで使ってきた加湿器とは一線を画す高性能さでした。
では稼働してみます。

・エアコンの温度設定は高めの23℃
・HD-LX1221の湿度設定はMAXの70%
・エアコンつけはじめの室温18.8℃(少し肌寒い状態)

各機器の初回スタート時点の表示湿度は

Humidity On My Clock
見えにくいですが34%です
Humidity On Sharp KI-GX75-W
シャープの加湿空気清浄機では「36%」でした
Humidity On Dainichi HD-LX1221
時計とシャープ製品と比べ約9%高め。どちらが正しいのかは不明...

スタートからおよそ20分後では以下の通りです。

Afetr 19min Humidity On My Clock
20分弱で14%アップの48%
After 19 min Humidity On Sharp_KI-GX75-W
シャープの方は12%アップの48%までアップ
After 19 min Humidity On Dainichi_HD-LX1221
ダイニチでは9%アップの53%

加湿テスト中はシャープの電源はOFFにして撮影時のみONにしています。

そのまま放置でおよそ80分経過後、

Afetr 81min Humidity On My Clock
時計内加湿計ではやや湿度過多になりつつある66%
After 81 min Humidity On Sharp_KI-GX75-W
シャープの方は部屋の端に近いところだからか、低めの55%
After 81 min Humidity On Dainichi HD-LX1221
今まで高め表示していたダイニチが64%

ここまでくるとエアコン23℃設定では、自分には暑いと感じました。
湿度が上がると本当に体感温度が上がりますね。

最終的に2時間後には72%(!)まで上昇し、かなり蒸す感じがしたのでLX1221の方の湿度設定を60%に下げました。
60%を超えて来ると別部屋からリビングへ入った瞬間かなりの湿度を感じます。

加湿性能に関しては間違いなくハイパワーで大満足です!

翌日日中はほぼエアコンをつけずLX1221のみ稼働させていましたが、60%設定で55~61%くらいでした。

肌のカサツキも無くなったように感じて購入してよかったと思いました!

メンテナンスがすごく楽

Mold removal
  • 加湿性能
  • ランニングコスト
  • デザインが住宅用にマッチ

更に加湿器に求めるものはなんでしょう?
必殺掃除人としては「メンテナンス」性です!

いままで2台の加湿器を稼働させていましたが、毎月2~3回の徹底的な掃除が欠かせませんでした。
そう、「カビ」防止・(カルキなどの)不純物防止の掃除。
とくにぬるぬるのピンクのカビは何とも言えない不快感です。
貯水・タンク式の宿命です...

少しでもカビの拡散を防止するために我が家では以下のような製品も使用しています。

しかしながらピンク色のぬるぬるカビの繁殖は完全には抑えられません。
これが空気中に放出されているとなると子供達が心配です。
特に長男は生まれつき皮膚やのどが弱く、体調も崩しやすい...

そのためには掃除が欠かせない...けれど掃除はなるべく時短にしたい。
最終的にLX1221を選択した最後の決め手がこの「メンテナンスがすごく楽」だったことです。

ポイント:フル抗菌コーティング

Antibacterial filter

LX1221は抗菌処理も重視されていて

タンクキャップはAg+抗菌アタッチメントEX
抗菌フラットトレイ(貯水部)
防カビ抗菌気化フィルター(5シーズン/月1のクエン酸洗浄要)
防カビ・抗菌・抗アレル物質加工のエアフィルター

とても細かく配慮された製品だと言えるでしょう。
掃除までの少しの期間ですが担保してくれる手間軽減な要素だと思います。

ポイント:カンタン取替えトレイカバー&底面フラットトレイ

Disposable tray

メンテの上で一番惹かれた機能性のひとつ。
水が実際に貯水されているところに透明のカバーが設置されていて普段はトレイ自体に水が触れません。

メーカーによるとこのカバーを1シーズンでポイ捨てOK。
※1シーズンを6カ月、1日8時間運転、水道水の硬度50mg/L(全国平均値)にて使用した場合
気になるなら1ヶ月くらいで変形させないように軽く掃除するのも良し。

更にトレイ底面部はフラットに近く凸凹が少なめな形状で拭きやすいですね。
素晴らしい時短要素!

ポイント:メンテに関わる消耗品が比較的安価

一般の有名メーカーの純正の消耗品と言えば
「高い」イメージですよね?

ダイニチの純正品はその点も抜かりなく手に入れやすい価格となっています。

  • カンタン取替えトレーカバー3枚セット 定価1,650円(1枚あたり550円)
  • 抗菌気化フィルター(水につかるフィルター) 定価2,640円
  • 抗菌エアフィルター (エア吸い込み口) 定価880円
  • Ag+抗菌アタッチメント(タンクのフタ) 定価1,320円
  • (参考)クエン酸 定価330円

それほど高いといった感じではないのが美点ですね。

ダイニチ HD-LX1221 次に期待したい点 ・注意点

今のところ不都合なところをあまり感じません。
電気代はまだログが取れていないのでわかり次第加筆予定。
強いて言えば次期モデルは

  • 背が高くなっても良いからタンク容量はもう少し大きくても良い(キリがない!?)
  • 交換式の「カンタン取替えトレイカバーも「抗菌仕様」にして欲しい

抗菌トレイカバーは消耗品なのでいつか追加で発売されたらいいなぁと思っています。
(コストがかなり高くなるのでしょうか?)

あと注意点は水の補充時にタンクを無造作に引き抜くと水がポタポタします。

Caution

ある程度上に引き上げたら斜めにしつつ、ひっくり返す感じで水場に持っていきましょう。
数回の給水を行えばコツも分かると思います。

まとめ

例えば超音波式の加湿器と比べて

  • 本体価格が高い
  • ランニングコストが高い
  • 製品が大きい

などデメリットもありますがそれを分かったうえでの今回の製品LX1221

本体価格はこれだけの加湿性能とメンテナンス性、品質感なら納得!

加湿性能か?電気代か?目指したのは「加湿性能」なので納得!

事前に採寸して設置場所を決めていたので問題なし
本体が小さいと水の貯水容量が小さくなるので手間が増える

まとめると「我が家の乾燥」という課題解決に充分寄与できる製品でした!
長男も「のどがイガイガしなくなった」と言ってくれたので親としても嬉しかったです。

もし加湿器を考えられている方の参考になったら嬉しいです。

家電で生活にいろいろな潤いを!

では!


2022年02月13日現在、アマゾン取り扱いは2020年旧モデルのHD-LX1220となるようです


本体が安価でとにかく加湿性能バリバリ欲しい方向け

色違い&フィルターセットのAmazonモデルもあるようです

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  • この記事を書いた人

ゆびきたす

妻子持ち副業ブロガー 趣味のPCや家電の事を徒然なる心のままに。 ※アフィリエイトプログラム参加中

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