こんにちは、家がそろそろ充電器で渋滞してきたゆびきたすです!
AOHiってメーカー知ってる人、通だと思います!AOHiってそもそも読み方が分からない…アオヒ?アオハイ?
さて今回の【AOHi】というメーカー、Amazonなどで高出力タイプの充電器を探しているとチラホラ見かけます。
そこで目に留まったのが非常に目を引く鮮やかなイエローの同製品。
イロモノ扱いに見えますが、実物はかなり高品質な製品で、Ankerなど有名メーカーに何ら劣るところがありません。
手に持つとずっしりと重量感と重厚感を感じ、表面処理も非常に品質が高く、チープ感は皆無です。
さて「AOHi 140W」などで検索するとヒットするサクラチェッカーでは何かやってしまってる感を醸し出しています(笑
しかし海外サイトレビューを見たり、ウェブでAOHIについて調べてみると日本では馴染みのないのこのメーカーの凄さが分かります。
なお検証では同じAOHiの【電力表示機能】付のUSB-C(MAX140W対応品)ケーブルも同時使用してみました。
そもそも1台で65Wを超える機器を持ち合わせていないので、本来140Wケーブルは必要ないのですが…
(その上の240Wケーブルという非常に高価な製品がありますが、当然この充電器では意味がありません)
そもそもAOHIってなに?
公式サイトでは以下のような紹介文があります。
Aohiは、Aohaiテクノロジーの独立ブランドで、2004年に設立され2020年に充電業界でIPOを発表した初めての企業でもあります。
AOHIは中国はもちろん、インド、インドネシアに製造拠点を持ち、世界中に5000人の従業員を擁し、100以上の国と地域の消費者にサービスを提供中。
現在までにスマホやスマートデバイスが毎回話題のGoogle、PB商品も多いAmazon、Appleストアなどでも認定品を見かけるBelkin、家電・スマホの多国籍企業のXiaomi、高コスパなスマホでおなじみOPPOとはじめ、ASUS、Nokia、TP-Linkなど、数々の世界的ブランドのサプライヤーとして世界14.5%の充電器市場シェアを達成しています。
実生活ではブランド名が表に出ていないだけで、実はOEM元としてAOHI製品を使っているケースは非常に多いでしょう。
AHOHi 140W充電器の仕様
実際の仕様は以下の通り、各社で販売されている大容量な充電器の基本仕様に近いものとなっています。
サイズ | 約72.9×68.3×31.5mm(2.87×2.69×1.24インチ) |
重さ | 約310g |
最大充電電力 | 140W |
充電ポート数 | USB-C/2個、USB-A/1個 |
電源ケーブル(延長含)の有無 | なし(差し込みプラグ直挿し) |
充電ケーブルの有無 | なし |
サイズ感に関しては100W充電器をいくつか所有していますが、それらと遜色ない大きさで新しさは特にありません。
100Wクラスでは標準的な大きさと言えますが、持ち出して使うケースでは大きくて重いです。
基本的には家や社内で固定的に使用する用途となるでしょう。
使用ポートと充電電力量
3ポート同時の場合、タイプC合計が105W以下になるように配分されます。
対応充電規格
対応する急速充電規格
USB-Cポート
PD:5V-3A、9V-3A、12V-3A、15V-3A、20V-5A、28V-5A ※各ポート最大140W
PPS 3.3-21V-5A ※各ポート最大140W
USB-Aポート
5V-3A、9V-2A、12V-1.5A、10V-2.25A(SCP)、11V-3A(UFCS)など
※注意:製品ページではQCの規格は明示されていないため対応状況は不明です
当製品は100Wを超える新規格【PD3.1】に準拠する製品です。
【PD3.1】とは
従来のPD3.0までの最大電圧20V(~100W)に加えて28V(100W~)、36V(140W~)、48V(180W~)が追加
理論上240Wまで対応
AOHi 140W充電器は最大28V-5Aに対応する製品ですが、35~48Vは非対応です。
一般的なノートPCやスマホ・タブレットを普段使いする用途には充分な容量と言えます。
また同時に購入した【消費電力表示機能付き140Wケーブル】も紹介します。
AOHI Magline+140W Nylon USB C to USB C LED Digital Display Cable 4ft (iaohi.com)
こちらの製品の表示される値とUSBテスターの値とニラメッコしてみましたが、数値の更新タイミングでコンマ数秒ズレるものの、タイミングのズレだけで最大最小の誤差はほぼ無さそうでした。
実際には表示部やセンサーで消費される電力はあるはずですが、大まかに確認するには充分でしょう。
1本で140Wと大きな電力を流すため、太くて硬いケーブルを予想していましたが、実物は思ったよりも細めくてそれほど硬いとは感じません。
Amazonレビューでは更に上の240Wケーブルと混在しているので評価が分かりにくいですが、
- 昨今人気のシリコン系つるつるケーブルと比べると芯線は少し硬め
- ケーブル直径はシリコン系と同等
- 材質上ケーブルにクセが付きやすい
比較したシリコン系ケーブルはAnkerのものです。
布編みケーブルで耐久性はありそうですが、表面はのクロスの編み込みは柔らかめ。
強く擦れたりすると毛羽だちそうな印象です。
多くの高出力な充電ケーブルと同じく、データ通信に関してはUSB2.0規格で480Mbps(=60MB/s)です。
加えて充電状態によって端子の根本のカラーが変わるエンタメ要素もあります。
急速充電中はアンバーでゆっくり点滅します。
- 急速充電::アンバー
- 通常充電: 青色
- トリクル充電::緑色
なおトリクル充電とは無停電装置などで使われる充電方法です。要はバッテリーを傷めにくいようにするいわば「おもいやり充電」のことです。
トリクル充電とは?
微弱な電流を継続的に与えることによって電力を蓄える方式
AOHi 140W急速充電器を使ってみた
まず当方の最大充電可能なデバイスが最大でもPD規格でいう65Wあたりなため、残念ながら単ポート140Wの実力を検証できません。
(厳密にテストする場合、USBの電子負荷装置を入手するしか方法は無さそうです)
手持ちのデバイスのなかで【Xiaomi 11T Pro】は独自規格ながら120Wまで対応しており淡い期待が膨らみました。
なぜならXiaomi製品のサプライヤーとしても有名なAOHi製品を使うにあたり、
「もしかしたらXiaomi独自規格の120Wにも対応してくれているかもしれない」
とぬるい期待と幻想を抱いたのも事実です。
結果的には120W充電はできませんでした、残念。
Xiaomi 11T Proは、他の充電器でも同じですがPD 65Wで認識されてます。
バッテリー切れの状態で接続すると充電電力が最大75Wあたりまで上昇し、65W付近でピタリと安定。
型落ちのChromeBooK(NEC)ではおよそ42Wで安定しました。
次に上記2つのデバイスを同時接続してみました。バッテリー残量はほぼゼロの状態です。
その結果は以下の通り想像通りです。
- Xiaomi11TPro・・・65W充電
- NECChromeBook・・・42W充電
しばらくするとバッテリー保護制御で「思いやり充電」に切り替わり、電力を少しずつダウンさせます。
上の写真ではChromeBookは28W、11T Proはすでに52W充電になっている場面です。
ただ最大充電力で充電する時間はそれほど長くなく、数分もすれば双方「思いやり充電」になります。
短時間とはいえ、2台合計最大100Wほどを給電できたところを見ると、更に高い供給電力を要求するデバイスでは最大140W付近を使い切れそうです。
仕様上の留意点
公式では大きく謳われていないようですが、国内でのメイン販売サイトと思われるAmazonの該当ページには以下のような記載があります。
- 複数のデバイスを同時に接続した場合、新しいデバイスを接続したり、デバイス抜いたりすると、充電器が各ポートの電力を最適に再配分することで充電が瞬断することがあります。
- 一部のDELLノートPCは非標準的な電流値(20V=6.5A)130Wを採用しております。
この140W充電器は標準的な電流値28V=5A(140W)ですが、これらDELLノートPCはUSB-Cポートで100Wのみ対応出来て140Wで充電出来ません。 - MacBookPro(16インチ/2021)動作確認済み
- MacBookPro(16インチ/2021)で140W充電するには、MagSafe3ケーブルを使用して下さい。
- MacBookPro(16インチ/2021)にThunderbolt4/USBポートで接続した場合は、Thunderbolt4/USBポート仕様上制限の為100Wまでの充電となります。
また管理人が使用しているとき上の(1)に関して、接続デバイスは同じでも実際に発生する場合としない場合がありました。
追加接続されたデバイスを認識すると、全数再接続して給電量を再計算する動作と想像しています。
ただPCなどを接続して起動している場合に、瞬断で強制終了にならないように注意が必要です。
なおこの瞬断の症状はUGREEN製充電器2台共に起こります。
【UGREEN PD100W 4ポート充電器 卓上型・電源ケーブル付】レビュー:多規格対応!CD328 - 電子徒然雑記 (creas-labo.org)
まとめ
今回はAnkerやUGREEN、CIOなどの大手・有名メーカーに比較してニッチ感のある【AOHi PD3.1対応140W 充電器】を使ってみました。
結果的にはその性能をフル活用するには100Wを超えるデバイスが必要になります。
ただ普段最も使うスマホそしてタブレット機器には100Wを超える製品はそれほど多くを見かけません。
待望のタイプCに対応したiPhone15シリーズでさえ最大25.5Wです。
そういった意味では今回の【AOHi PD3.1対応140W 充電器】をターゲットとするのは
- PD対応の100Wを超えるデバイスがある
- 60W前後あるいはそれ以上のデバイスを複数所持
というユーザーです。
そのため所持しているPD対応20~30Wのデバイスには、複数台あったとしても明らかにオーバースペックであり、使い勝手が悪いです。
なぜなら複数機器の同時充電を考えるとAOHi充電器はどの製品も
USB-Cポートが最大2ポートしかない
であるからです。
(最大ポート数はUSB-C×2とUSB-A×2の合計4ポートの製品)
【家族で共用】などのパターンを考えると、タイプCポートが3つ以上ある他社製品をおすすめします。
例えば過去に記事にした、同じく安定性の高いUGREEN製(タイプC×3ポート)などです。
電源ケーブルありと無しがあり、コンセント周りの環境で選択できます。
最近の充電器界隈では高出力品がトレンドであり、デバイスのバッテリーは大丈夫なのか少し心配に成します。
しかしバッテリー保護の点から思いやり充電機能にキッチリ切り替わるため、その心配はほぼ無いでしょう。
それよりもUSBケーブルに5Aとか大きな電流が流れていることは心配でもあります。
高電圧で人死は出にくいですが、仮に0.1Aが人体に流れると命に関わることがあるためです。
高電力トレンドは時短の意味で非常に有意義ですが、安全性の面で信頼性がしっかりしているメーカーを選びましょう。
そのなかで世界中のデバイスメーカーのサプライヤーとしても活躍するAOHiの充電器を考えてみてはいかがでしょうか。
では!