
こんにちは、3090から3代に渡って低電圧化してるゆびきたすです!
さて昨今のNvidiaカード、とくにハイエンド系は毎度毎度高消費電力・高発熱と内排気カードは限界に近いんじゃないかと感じます。
名機GTX1080Tiから、特にRTX3000系から続く拡大志向により消費電力は以下の通り。( リファレンスカード )
| カード | GTX1080Ti | RTX2080Ti | RTX3090 | RTX4090 | RTX5090 |
| 世代名 | Pascal | Turing | Ampere | Ada Lovelace | Blackwell |
| プロセス | 16nm | 12nm | 8nm | 5nm | 5nm |
| 消費電力 | 250 W | 250 W | 350 W | 450 W | 575 W |
| MSRP | $699 | $999 | $1,499 | $1,599 | $ 1,999 |
1080Ti( 当時9万円弱で購入 )から2080Ti( 価格からスルー )では、実勢価格を除きそれほどでもなかったものの、RTX3090からの消費電力と価格上昇のステップがすごいことに。
日本の電力事情を考慮すると5090でほぼ限界に達しています。しかも管理人はかのIntelさんのCPUという情強っぷり(笑

もうNvidiaに付き合わんでえぇやろ、いろいろムリポ…
しかしですね、当ブログではぬるぬるがーとフレームレートがーとか常々つぶやいていますゆえ、5000シリーズのMFGは看過できず。
9ヶ月間は我慢しましたが、薄目で追っていたAorus Masterがアマゾンあたりで10万円安で小出しにされているのを見てつい購入してしまいました。
歴代カードで低電圧化&低消費電力化

4090から発現したコネクタ融解問題で高電力への危惧が爆発した感じ。
「きちんと挿す」
「抜き差し回数に制限がある」
「できるだけカード側のケーブル根本を曲げない」
購入者はワクワクしつつも戦々恐々としたわけです。

さらに90度コネクターを使わないとどうしてもケースへのおさまりが悪く、2年前の4090購入時からLINKUPの12VHPWR 電源ケーブル (v1)というL型電源コードを使っていました。2023年9月当時4千円強でしたが、今はなぜか1万円超になっており、下のV2の方が格安。なおL字アングルの向きには要注意。( Left AngleとRight Angleがありますが、なぜ左右表現なのかは知りません )
なお当該製品ではないため投稿されているレビューを信じるか否かはあなた次第…
4090購入時から90度変換パーツを間に設置するのは接点が増えるため避けて、電源ユニットから直にカードへ挿す形態の商品が功を奏したのか、1年半使っても融解や焼損には当たらず。

もちろん数回の取り外し取り付け時にはマザーのPCIスロットが折れるんじゃないかってくらいしつこくコネクターを押しましたが。
そして5090への換装を行った当初は同じLINKUPのケーブルを使いまわしていました。1週間ほど使ってみましたが特に異常は見られませんでしたが、消費電力値を確認するたび不安にもなります。
せめてケーブルは新調しようと、現在は下のような【 AsrocksCB-12V2X6L 】を使っています。半挿し防止のため差し込み部が黄色なのが良き。

温度センサー付きで本来Asrock電源専用なのですが、覚悟の上で手持ちのFSP( Gold/1,000W )電源に挿してみたところ正常に動作中。
近い将来に100V限界に使いAsrock TC-1300Tでも入手しようかなと計画中。

GigabyteとかFSPにあればねぇ。それにしてもたっかいなぁ
メッシュ外皮内の温度センサーによるシャットダウン機能付きで壊滅的被害への保険的な意味合いですが、実際にはセンスピンの電流を計測・是正するシステムが待たれます。
もしくは先日発売されるとアナウンスされたaqua computerの【 AMPINEL 】という製品を中継させるか。
Aqua Computer presents AMPINEL, monitoring and power balancing device for 12V-2×6 connectors - VideoCardz.com
フォーラムもあるようで11月中旬79.90ユーロ( 15,000円弱 )で販売されるよう、実際のレビューが待たれます。
New: AMPINEL: Active power management for graphics cards – safe and intelligent - English forum - Aqua Computer Forum
しかし AMPINEL のセンスピンの位置関係を見ていると、L字アングルの方向( ラッチの向き )のせいで我がAorus Masterには取り付けできなさそうです。また海外ではこの製品の有効性については延長ケーブルが必須で接点増加など賛否両論でもあるようです。


販売されたとして、こういったパーツを検討する場合、4ピンのセンスピンがメインコネクターのどちら側についているか、よーく確認する必要がありますね。

以上現状の窒息気味のPCケースを生かしつつ、安定した運用をしたいためカード代々で低電圧化を行ってきました。一時期はPL方式で行っていましたが、できれば1fpsでも稼ぎたい人間なもので…
RTX5090の低電圧化の方法
以前からMSI Afterburnerを使っています。使い慣れた電圧カーブエディタを使います。
Redditなどでしらべつつ温度や消費電力の面で最適そうな値が「900 mv@2.917GHz」でした。温度に関しては室温やエアフローなどの環境によっても温度は変わるので最適値を試行錯誤してみてください。

やり方は以下の通り簡単。
まず一応Afterburner上でリセットボタンを押しデフォルト状態にします。

次にカーブエディターを起動します。

ターゲットとする電圧の小さな四角いスライダーを上へドラッグします。

今回は2,917Mhzまでドラッグ。設定クロックが中途半端に思えますが理由があります。
3,000MHz超を狙いましたが、何度やっても2,917Mhz以上にしても900mv位置では最大で2,917MHz以上になりませんでした。カードによって制限が掛けられているようです。( 電圧値をより高いものにすれば3,000MHz以上で回りますが、今回は温度を重視します )

続いて先ほど作った急峻な山の頂点の四角スライダーから1つ右の四角スライダー付近の領域にカーソルを移動。※四角のスライダーを掴む必要はありません。
そしてSHIFTキーを押しながらグラフ最右までドラッグして先の山の頂点の四角から右領域を「選択した状態」にします。


薄っすらと色がついたら選択状態です。

さきほどの山の頂点( 900mv位置 )部分の1つ右の四角スライダー( 910 mv位置 )をドラッグしてグラフの底辺に向かって曲線を落とし込んで離します。

ここまで来たらAfterburnerのメイン画面の「適用ボタン」をクリック。

すると先の900mv@2.917GHzポイントから右側が平坦な直線となります。これでOK。

あとはフロッピーディスクアイコンを押して右端の任意のショートカット番号を押せば登録可能です。いくつか候補を作って検証しましょう。


低電圧化後の確認を
これで夢の低電圧化生活…なのですが、安定性を見るためにできる限り様々なゲームでおかしな挙動がないか確認しましょう。
Furmarkなどのベンチ系でも良いのですが、基本めんどくさい管理人はいきなりゲームを楽しみながら不具合を確認します。思ったよりも軽負荷時に問題が発生することもあるからです。

とにかく積みゲーマーには余計なソフトを回している余裕はありません!
管理人は1週間かけて数十のゲームで確認してみましたが大丈夫なようです。
プラスのフレームレート効果は確認していませんが、メモリOCとして+1000MHzとしていますが、こちらも問題は起こっていません。そのうち+1,500MHzあたりで常用してみようと思いますが、温度がいかがなものか。

数十のゲームの温度を見る限り低電圧化に成功です。不安定さも現状皆無でした。
今メインでプレイしているサイレントヒルfで最大350WあたりをマークしつつGPU温度は最大60℃弱で十分に冷やせています。消費電力はもう少し下げたいところですが、4Kでこれだけフレームレートが出るなら良しとします。※DLSS-FGがないためNSMを使用中

まとめ

RTX5000世代になり、オーバークロック耐性が大きく上昇したとの情報もあります。しかしそのままOCすると窒息系ケース使用のユーザーは温度に悩まされます。また最大の関心事であるコネクタ融解の可能性に頭が痛いでしょう。
そこで3000シリーズから盛り上がった低電圧化。もともとCPUも歴代で低電圧化していましたが、あれほど巨大なヒートシンクのグラフィックでもその流れが来たわけです。

もう辞めてほしい高消費電力と発熱のダブルパンチな拡大志向
そんな気持ちを抱きつつ前世代からの性能におけるジャンプアップを目指しても、技術進化の鈍化から相当に厳しいのだと思います。
ただ現状5090では最大600W、電力スパイクは900Wを超えることもあり、CPUやその他パーツの消費電力を合算すると一般的な日本の家庭の1500W制限では限界になってきています。
今回の5090は低電圧化によってコア温度の低下と発熱低下の効果は歴代でみてもかなり効果的だと感じました。

DLSS FG( および5000シリーズのみのMFG )、そしてさらにRTX4000シリーズから対応するSmooth Motionにより超高フレームレートなのにGPU負荷軽減もできて歴代最高の出来だと断言できます。
ただし低電圧化の最大のデメリットとしてオーバークロックしているのと同義な部分もあり、完全に個人責任です。今回のカードでは900mv / 2,917MHzで安定していますが、個体差も歴然とあります。くれぐれも少しずつ数値を変化させてください。

個人的にはお手軽チューンなPLで制限するより好き
さてアメリカの法律などで不穏な動きになりつつある次期6000シリーズですが、入手できるようになるまで低電圧化5090をゴリッゴリに使っていこうと思います。
では!