こんにちは、ゆびきたすです!
8K対応を謳うDPセレクターは使える製品なのか?
今回のお題はDP(ディスプレイポート/Display Port の略)の切り替え器のお話です。
まずDPに関しては「HDMIと似た形だけど違う(互換性は無いし、そもそも刺さらない)」接続規格の事。PC独自規格としてスタートし、現在はその普及はとても幅広いものになっています。
尚機器に「HDMI端子」を付けるには製造メーカーにライセンス料が課せられるのに対しDPは無償使用の規格。普及の速さにも一役買っている感じがします。
(実際にはメーカー側のVESA会員資格やMPEG LAの件もあり色々業界事情があるみたいです)
何と言ってもDPの良さは「広帯域」かつHDMIのようにデジタルでの音声も同時出力可能と言えますね。
写真に写っていますが切替器の選択条件は
- 3440x1440において144Hzのリフレッシュレートに対応している事(DP1.4規格)
- 本体が薄くて小さい事
- 電源がUSBなど汎用性のあるものから給電可能な事
でした。
一番のポイントは1. のDP1.4対応です。
当方使用中のモニター解像度が3440x1440と4Kにほど近い解像度であり、リフレッシュレートは144Hzです。
DP1.2では4Kだと50Hzあたりまでの対応となる為帯域が心配でした。
DP1.4では4K/120Hzまでの対応で、間違いない選択と言えます。
適当に選ぶと1.2までの対応しかうたっていない製品も多いので要注意です。
今回購入したのは「ELUTENG 8K DisplayPort 切替器」で、数少ないDP1.4対応製品です。
中国製品だと思いますがそもそもメーカー名の読み方も分からないです...
色々と期待せずに試してみました。
結論:切り替え動作に問題なし!
ちゃんと規定のリフレッシュレートが出るかドキドキしましたがあっさり動作しました!
メイン機:144Hzで動作
サブのDeskMini :100Hz (HDMIの時は60Hz、DP→HDMI変換時で75Hz)で動作
マウスカーソルがぬるぬる動きます!
製品自体のうたい文句に偽りはなしでした!
ディスプレーポートって不安定かも。切替器付けても問題ない?
DPは何だか不安定な部分があるってネット上でもゴロゴロそんな情報があふれています。
不安定な規格機構に不安定になるかもしれないものを組み合わせて大丈夫かな?と不安もありました。
でも今回の製品に限っては僕の環境では切り替え機能には問題ありませんでした!
しかし幾つか注意点はあります。
・スリープ復帰後画面真っ暗なまま(PCは稼働)
・他マルチモニター環境での不具合等
上記不具合が既に発生していて頭を悩ましている環境では、機器同士の相性があったりすると余計に助長される可能性はあります。
尚、僕の環境では切替器云々の前に、元々上記不具合がしっかり再現されていました。
切替器導入後にたまにやってしまうのが、
- パソコンAをスリープ
- スリープに入ったところで切替器でパソコンBの方へ切り替えて使用
- 切替器操作でパソコンAに変更するのを忘れてパソコンAをスリープ復帰させる(マウス操作等)
- 慌てて切り替えると画面真っ暗(モニター:「信号が見つかりません」)
- モニターの電源を「オフ→オン」でやっと復帰
因みに僕が使用しているモニターは「LG 34GK950F-B」という製品でリモコンが無く、電源ボタン周りがモニター下面にあるというデザイン重視な設計の為とてつもなく面倒です。
ひどい時には 上記5.の電源オフ/オンでも画面真っ暗なままで仕方無くシャットダウンという事もあります。
画面真っ暗な他、メインPCでは「ウィンドウリセット」もセットで起こります(サブPCでは何故かこれが起こりません)
非常に煩わしくなります...環境によっては切替器は「混ぜるな危険」かもしれませんね。
細かい弱点(?)と設置場所の工夫
もう一つ特有な気になる点があります。それは...
製品のLED(ブルー)が目潰しかってくらい元気良すぎる事です(LED直径自体は小さいものです)。
どれくらい明るいかというと、深夜トイレに起きて視界に入るとちょっとビビります(はじめ何の光か分からなかったので)。
上の写真は天井まで届いて青々とした光の円形が...(しかも無駄にデカイ!)
あ、左のオーブ(!?)は気にしないで下さい。
コレの対策としては天井への光は仕方ないにしても切替器自体を直視しない位置に置いとくのも手ですね。
LEDなので斜め方向への光は弱いので気にならない人も多いかな?
机上はできる限り何も無いのが作業に集中できて好みなので、僕は一段低いデスクワゴンの上に置いています。
尚パソコンの方のLEDが気になるんじゃないかというご指摘はしごく当然だと思いますけどもコレはコレですw
尚、利き手の右の手を伸ばせばすぐ届く範囲であれば操作上支障もありません。これで机上スッキリ!
給電方法に注意
そしてこのミスを犯すのは世界中で僕かもしれませんが一応記載しておきます。
今回のDP切替器は「USB給電」に対応したものです。
「あぁパソコンのUSBで給電しながら使えるのね」と短絡的に考えてしまいました。
そしてUSB給電にはサブPCのDeskMiniの常時通電のUSBへ接続しました。
これでしばらく問題なく使用できていましたが、ある日モニター画面に不定期に白いノイズが走るようになりました。
頻度としては一か月に1回あるかないかの微妙な頻度でしたが最近月に2~3回でるようになってしまいました。
行ったことは
- パソコンの再起動
- USB給電の抜き差し
- DPケーブルの抜き差し
- DPケーブルの変更
以上効果無し!打つ手無しかと思いましたがふとUSBの給電元をパソコンから市販の5V/2AのUSB給電器に変更したらビンゴでした。
今回の切替器の製品説明欄の「付属の"5V 2A"のUSB電源コードを使って外部給電が必要です。」って書いてあるやんって事でした。
因みにパソコンの規格上の一般的な給電能力は、
USBの規格で電圧は5V(誤差はプラスマイナス5%)で
電流はUSB 2.0が0.5A(500mA)以下、USB 3.0が0.9A(900mA)以下である
つまり電力は、電圧を5Vとすると、USB 2.0で2.5W、USB 3.0で4.5Wとなる。
つまり電気的にギリギリだったか電気不足かってところだったのだと思います。反省。
まとめ:DP切替器を安価で実現
2台のパソコンを使いたい場合、以下の方にはおススメできます!
★スリープ復帰後ウィンドウのサイズや位置が変わってしまう事が無い環境
★高解像度・高リフレッシュレートのDP1.4必須な方
中華系製品に限らず電化製品に存在する「初期不良」に当たらなければ最高です。
そして以下の環境の方はDP問題に対策して多少でも改善した後で使用した方が良いと思います。
★スリープ復帰後ウィンドウのサイズや位置が変わってしまう環境
上記環境でも使用はできますが切替操作が1手順増えるだけに面倒臭さが倍増するかもしれません。
そしてLEDが目潰し並みに明るいので
★LED自体に半透明なシールを貼って減光する(不透過だと切替わり先が分からない)
★視界に直接入らない位置に設置する
更にUSB給電は
等を対策すると良いかもです!
良きパソコンライフを!
では。
追記:本当に欲しいのは
本当は1セットのマウスやキーボード、そしてスピーカーも同時に切り替えてくれるKVMスイッチという製品が欲しいのです。
「KVM Switch」で検索していると「level 1 techs」というストアがありました。
半導体応対需要の関係か分かりませんが入手不可能みたいなんですよね。
YOUTUBEで「level 1 techs kvm」で検索すると複数動画が出てきます。
新製品もあるのかな?でもストアの方はずーっと在庫無し。
早く復活しないかなぁと期待しています。
This KVM switch will let you ONE
monitor plus other USB peripherals like a keyboard and a mouse between up to TWO computers!
1.4 Display Port KVM Switch - Single Monitor - Two Computer — Level 1 Techs
※修正・加筆 2021.12.12
最近20回に1回くらいの割合で、ランダムに一瞬白い横筋が走る事があります。
一度PC1とPC2の切替スイッチを操作すれば直るのですが何か劣化してきたのかな?と想像します。
同じ製品がもう1台あれば切り分けられそうですが、他に良さげな製品を発見しました。
中国サイトのアリババ系なので色々心配ですが代行を挟んで発注してみました。
良き商品でしたら紹介したいと思います。