こんにちは、常に楽する方法はないか考えてるゆびきたすです!
マウスを右クリック左クリックがめんどくさくない?
毎日パソコン作業で文字の入力に加え、コピペだったりあるものを切り替えたりであったり様々なマウス・キーボード操作を行うのが日常です。
マウスやキーボードのショートカットでだいたいの操作は可能ですが、とにかく物理ボタンをポチっと押して複数操作をまとめてできた方が簡単に違いないです。
そんな時にTwitterなどSNSで既に配信者やDTMをされる方々からは絶大な人気を誇る【StreamDeck MK.2】をたまたま知りました。
結論としてはこの製品、特定用途に左右されないフレキシビリティ溢れるセッティングの自由度あり!繰り返しの多い単純な操作ほど生産性の向上に寄与してくれます。
当記事ではそんなStreamDeck MK.2をザックリ解説します。
SreamDeck MK.2の基礎知識と仕様
StreamDeck MK.2は3×5の計15個のクリアのボタンが並んだデバイスです。
直感的には、どれかを押せば何か起こる、そんなデバイスですが、非常にカスタマイズ性が高く深い沼にハマるデバイスとも言えます。
StreamDeck MK.2は何をするものか?
【StreamDeck MK.2】は2021年10月に日本で取り扱いがスタートしたUSBデバイスです。
簡単に言えばマウス・キーボード操作をボタン操作に置き換えてくれる装置です。
例えば
- ボリューム操作(タスクバーのスピーカーアイコンクリックの代替)
- ctrl+Z(1つ戻す操作)を1ボタン化
- ブラウザ起動とURLオープンをボタン化
- キーボードの複数キー操作を1ボタン化
- ボタンを押すごとにホットキーを切り替え
などアイデア次第で無限に活用できるUSB接続のデバイスです。ボタンごとに設定が必須なため、箱から出しての即時使用はできませんが、PC作業全般の高効率化が可能です。
StreamDeck MK.2の仕様
項目 | 仕様 |
価格 | $149.99(参考:日本Amazon 販売・出荷品/21,680円) |
サイズ | 幅118 x 高84 x 奥25mm |
重さ | 145g (スタンドなし) / 270g (スタンドあり) |
キー数 | 15個のカスタマイズ可能なLCDキー |
インターフェース | USB 2.0規格 |
ソフトウェアサポート | Elgato Stream Deck |
付属品 | USB-C to USB-Aケーブル(1.5m)、デスクトップスタンド、クイックスタートガイド |
Elgato Stream Deck MK.2(型番:10GBA9901)の仕様は上図の通りで、机上デバイスとしては比較的コンパクトな筐体で邪魔になりません。
StreamDeck MK.2と旧型との違い
MK.2というネーミングからも分かる通り当製品はマイナーチェンジ的な位置づけです。
旧StreamDeckとの大きな違いは、以下の通りで基本機能は不変です。主に3点の違い。
- 接続ケーブルの仕様:本体直付けからUSB-C↔USB-Aの取り外し可能仕様へ
- 台座の仕様:スタンドの形状変更と共に角度調整機能は消滅
- 若干のサイズ変更(奥行:旧型21mm→MK.2 25mm)
- フェースプレートのカスタマイズ:別売りの表面のプレートで見た目のカスタマイズ可能
MK.2では脱着式のUSB-C(StreameDeck側)とUSB-A(PC側)という汎用性の高いパーツに変更されています。
もちろん価格的な変更もありますが、昨今の円安を基軸とした値上げラッシュの中では全般値上がりと言えます。
接続ケーブルの仕様変更
付属のUSBケーブルはUSB-C側がL字型の特殊な形状。
管理人環境では付属ケーブルでは長さが若干不足したため、2m超のストレート型のケーブルに差し替えました。折れ曲がりが心配ですが、それほど根本に負荷が掛かるわけでもなく問題はなさそうです。
対して旧型の本体側はケーブル直付けでPC側がUSB-Aという仕様。
万が一ケーブルが破損した場合に本体が使えなくなるリスクがあります。ここは妥当なバージョンアップです。
台座の形状変更
斜めから見た場合、丸みのある重厚感あるデザインになりました。プラスチッキー感が強いですが…
サイド部から後ろまで立体的な造形です。
対して旧型のスタンドはカクカクした形状。現行MK.2には8段の角度調整機能は無くなりましたので、ユーザーが設置の工夫をする必要があります。
若干のサイズ変更
真正面から見る限りほぼ同じに見えますが、本体部の奥行など若干のモディファイを受けているようです。
旧型はフェースプレートの適用外になっているようです。因みに海外サイトを見ると3rdパーティ製の旧型のカスタムプレートが存在しています。
フェイスプレートが取り付け可能…しかし
フェイスパネルの交換できることを強調するサイトも多いのですが、現状「使えない」印象です。
プレートデザインは公式で見る限り9種類のようです。
しかしすべて在庫切れ表示で、またAmazonでは【東京タワーコラボ記念】の1種類のみのようで、実質着せ替えがほぼ試せません。
在庫が復活するまではMK.2の特徴とは少し言い難い状況です。
反面でこれらのフェースプレートを利用した場合、公式のGoogleドライブよりボタンにスクリーンセーバーを表示できる画像ファイルも配布されていて、カスタマイズが捗ります。早期に在庫復活を願うばかり。
Faceplate Screensavers - Google ドライブ
StreamDeck MK.2の設定方法と活用例
使用できる状態にするため下記の手順で設定します。
- 専用のソフトウェアをインストール
- USBケーブルで接続(USBハブは公式非推奨)
- ソフトウェアからボタン設定を行う
公式で不可とアナウンスされているものの、USBに関して検証した限りUSBハブでも動作しました。しかし発光モニター部があるためハブでは電力不足が心配されます。
※一説にはパネル裏で1つの大きなモニター上で複数画像を表示している構造のようです。
そのためMicro-USB式の補助電源付きのUSBハブを2週間ほど試用していますが、今のところ問題は出ていませんが自己責任。
専用ソフトのダウンロードとセットアップ
まずはDownloads (elgato.com)より、製品選択欄で「Stream Deck MK.2」を選択し、ソフトウェアをダウンロードし、ダブルクリックからのインストールを行います。
2023年7月下旬時点で、Windows版・Mac版ともに vesion6.3.0でファイル名は【Stream_Deck_6.43.0.18948.msi】でした。
インストールに関してはダブルクリックからの指示に従うだけなため、つまずくポイントはありません。
ソフトウェアのショートカット登録
Stream Deckを使う上での要であるボタン設定を行います。
まずソフトウェアのショートカット登録です。設定は次の2ステップです。
- Stream Deckソフトの右アクション一覧の【システム】内の「開く」を任意のボタンへドラッグ&ドロップ
- 下半分の詳細設定欄でタイトル(必須ではない)やソフトの実行ファイルを指定
まず右のアクション一覧からシステム項目の【開く】を配置したいボタンにマウスでドラッグ&ドロップします。
次にそのボタンを選択した上で、「タイトル」(入力しなくても可)やソフトウェアの実行ファイルを選択します。
実行ファイルの場合は右側の「ファイル」アイコンを選択。
Stream Deckソフトウェアから実行ファイルのアイコンが読み取れる場合、そのまま自動的に設定されます。例えばAdobe Photoshopなら【Ps】アイコンが表示されます。そのままだと文字数によってはみ出ます。
バランスを少し調整したところです。文字のサイズは最小6ptです。アイコンが固有のものならタイトル文字は不要に感じます。
自分でアイコンを用意したい場合、50x50pixelや100x100pixelなど正方形でjpegやPNG画像を作成し、アイコン表示部にドラッグ&ドロップすればStream Deckで表示が可能です。
手元で確認した設置可能な画像形式は
- jpg
- jpeg
- png
- gif
- ico
- webp
- svg
- bmp
- xpm
- tiff
- icns
などでアイコン設定できました。
デフォルト設定ではタイトルが表示されますが、全体設定でタイトル非表示にもできます。歯車アイコンから環境設定ウィンドウを出し、【スタイル】タブ内のグローバルフォント設定から変更できます。
なお、単に指定のフォルダを開く動作も【開く】機能を使って設定できます。その場合は左側の「フォルダ」アイコンを選択してディレクトリを辿ります。
ホットキーを登録
ホットキーとは複数キーを組み合わせたものです。
例えば「(変更を)戻す」操作の【Ctrl + Z】などです。Stream Deck MK.2では複数キーの組み合わせを1つのボタンに登録できます。
例として【Ctrl + Z】で設定してみます。
まずは右のアクション一覧からシステム>「ホットキー」を任意の場所にドラッグ&ドロップします。
「クリックして割り当て」を一度クリックします。
するとキーの監視を開始するので実際のキーボードの【Ctrl + Z】を押します。
キー操作が反映されました。タイトルもそのまま自動で入力されますのでお好みで編集して下さい。
デフォルトのアイコンは素っ気ないので、それっぽい画像ファイルをドラッグ&ドロップしてカスタムしました。
補足:「ホットキーの切り替え」とは
1回目にボタンを押したときと、同じボタンを2回目に押したとき出力するホットキー操作をそれぞれ登録できる機能です。
分かり易い例で繰り返し行うコピペ操作など。あまりコピペ操作を登録する用途はないかもしれませんが…
まずは右アクション一覧から【ホットキーの切り替え】をドラッグ&ドロップしてボタンへ割り付けます。
次にホットキーの登録。該当箇所を一度クリックし、キー監視モードにします。
上段に1回目Ctrr+C、下段に2回目Ctrl+Vを入力することでボタンを押す毎に操作が切り替わります。
2つの操作を繰り返し行うような用途に適しています。
ブラウザで任意のURLを開く
Windows10/11などでMicrosoft Edge以外にブラウザをインストールし、使い分けをしている場合は設定が若干異なります。
以下の2パターンを想定して解説します。
- デフォルト(既定)のブラウザで開く方法
- デフォルトではない任意のブラウザで開く方法
①既定ブラウザでURLを開く
最初に最も使うであろう簡単な方法です。
URL登録は右欄のアクション一覧で「システム>>>webサイト」とたどり、その「webサイト」を任意のボタン場所にドラッグ&ドロップします。その上でタイトルなどをお好みに編集しアイコンを登録します。
ボタンを押すとWindows既定ブラウザが起動して指定URLが新規タブで開かれます。
②既定以外のブラウザでURLを開く
デフォルトではないブラウザで指定URLを開く方法です。管理人はChromeの拡張も使えるMicrosoft Edgeをデフォルトとして使用していますが、ブラウザで起動したい場合に使う機能です。
設定は既定のブラウザに比べるとひと手間掛かります。手順は以下の通り。
- StreamDeck用プラグイン
【AdvancedLauncher】を適用 - 右アクション一覧に追加されたAdvancedLauncher[BarRaider]内の【AdvancedLauncher】を任意ボタンにドラッグ&ドロップ
- メインの設定場所のApplicationの「Choosefile」を押し、特定ブラウザをエクスプローラーより選択
- 同場所の「Arguments」欄(=引数:ひきすう)に開きたいURLを記入
以下順に追っていきましょう。
①プラグイン「Advanced Launcher」を適用(※ .NET Framewark 4.8.1必須)
デフォルトの状態では特定のURLを開く操作は既定ブラウザのみとなっています。
そこで【Advanced Launcher】というプラグイン拡張を使用します。
まずプラグインを探します。メイン画面でストアを呼び出すアイコンをクリックすると新たなウィンドウが起動。
次にストアウィンドウ内の「プラグイン」をクリックし、画面を切り替えます。
ウィンドウ右上の検索枠に「adv」などキーワードの一部を入れると、目的のAdvabced Launcherが列挙されるので「インストール」をクリック。
これで下準備は完了ですが、Windows環境によっては「.Net(ドットネット) Framework」というmicrosoftのプログラムの更新インストールを促されるケースがあります。
その場合、右欄アクション一覧に追加されたAdvanced Launcherに追加インストールが必要な旨のアラートが出るので、クリックしてMicrosoftサイトの該当ページでダウンロード&インストールを行います。
因みにWindows10 Pro(22H2/OSビルド:19045.3086)環境で必要となり、Win11 Pro環境(22H2/OSビルド:22621.1555)では追加適用は不要でした。Windows Updateなどのタイミングもあるかと思われます。 ※Win10でダウンロードしたファイルは「NDP481-Web.exe」(Microsoft .NET Framework 4.8.1 Update /KB5027117 Setup)でした。
以上で準備は完了です。
補足
Advanced Launcherには様々な機能があり、ウィンドウ無しのバックグラウンドでプログラムの起動や管理者権限を付与し手の起動なども行えます。
【Advanced Launcher】を任意のボタンへ指定かつ設定を行う
まず右アクション一覧に追加されたAdvanced Launcher[BarRaider] 内の【Advanced Launcher】を任意ボタンにドラッグ&ドロップします。次に指定の実行ファイルの指定や引数(ひきすう)欄にURLを入力します。
起動したいブラウザの実行ファイルを「Choose file」から指定します。
以下にWindows10/11での各ブラウザの実行ファイルの場所を記載しておきます。OSバージョンはともに64bitかつ2023年07月下旬現在の22H2です。
Microsoft Edge
C:Program Files (x86)\Microsoft\Edge\Application\msedge.exe
chrome
C:\Program Files\Google\Chrome\Application\chrome.exe
Firefox
C:\Program Files\Mozilla Firefox\firefox.exe
Opera
C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Programs\Opera\opera.exe
Sleipnire
C:\Program Files (x86)\Fenrir Inc\Sleipnir5\bin\Sleipnir.exe
例えばプログラム名+「.exe」という拡張子のファイルを見つけるわけですが、エクスプローラーの設定で「登録されている拡張子は表示しない」にデフォルトでチェックが入っているため、少し探しにくいかもしれません。
上画像に表示手順を記載してみました。こうすることでGoogle Chromeなら【chrome.exe】、Firefoxなら【firefox.exe】を一目瞭然で指定できます。
※なお拡張子のデフォルト非表示はファイル名操作時に誤って拡張子自体を書きかえてしまうことを防止するためです。自信が無い方は、逆手順で戻しておきましょう。
最後に【Arguments】(引数)欄に開きたいURLを記入して完了です。
ボタンが足りない!ページの追加も可能
Stream Deck MK.2には計15個のボタンがありますが、いろいろ活用しようとすると全くボタン数が足りません。
まず「ページ」を使う方法。本でページをめくるように15個を超えるボタン登録が可能です。
16個目を設定したい場合、ソフトウェアから「ページ」部分の「+」を押すと2ページ目を作成できます。
※この場合、Stream Deck本体の1ページ目にアクション一覧から「次のページ」を1ボタンへ割り当てておく必要があります。
ページ「+」を押すと2ページ目の左下ボタンに「前のページ」が自動で割り当てられます。
なお作成可能なページ数は「10ページ」です。
ここからはボタンへの割り当てを行います。
プロファイルの活用/プロファイル切り換え
特定ソフトの操作を複数ボタンに設定したい場合、ボタン数が不足するケースが高確率で起こります。そのようなとき便利なのが【プロファイル】です。特定のソフトウェアを起動した直後に、そのプログラム専用に作成したボタン配置を呼び出すことができます。
この任意のボタン配置の集合体がプロファイルで、複数作成することが可能で、先の「ページの追加」などを組み合わせると1つのプロファイルで複数ページのグループを作ることもできます。
プロファイルの自動切換えとしては、例えば
- フォトショップ用プロファイルを作成
- フォトショップが起動
- 同時にフォトショップ操作専用のカスタム配置のプロファイルに自動切換え
ということができます。Stream Deckソフトがフォトショップのプロセスを監視して最前面化を検知し自動で切り替えます。
そのため最前面化するたびに毎回Stream Deckソフトが指定のプロファイルに切り替え動作をリトライします。
※Photoshop自体を仮に落とたり非アクティブになっても、Photoshop用プロファイルのままなので手動で他のプロファイルに変更する必要があります。
使い勝手を考えてその専用プロファイル内にプロファイルの切り替えボタンを作成るのがベターです。
では実際に切り替え用のプロファイルを作成してみます。今回は「Adobe Photoshop」プロファイルとします。
プロファイル追加の場所は上の画像のように2ヶ所。
- 歯車マークをクリックし、環境設定ウィンドウ内【プロファイル】タブの左下の「+」をクリック
- メイン画面の左上プロファイル名が表示されている場所のプルダウンをクリックし、「新規プロファイル」を押して作成
名前の変更はあとから右クリックからできます。
次に環境設定ウィンドウ内「プロファイル」内で、最前面化を検知したいプログラムを指定します。「アプリケーション:」右のプルダウンをクリック。
デフォルトでは「なし」になっているため、「その他」を選択してソフトの実行ファイルを指定します。
更に左のプロファイル一覧のプロファイル名を右クリックから変更しました。
切り替え用のプロファイルを作成したらショートカットやホットキーなどのアクションボタンを設定を行いましょう。
一度設定したボタンはコピペで複製・移動可能
精魂込めて作ったボタンを「間違えて違うプロファイルに作ってしまった!」
このような場合、ボタン自体を右クリックすることでコピー&ペーストできます。また1ソフト用に作ったボタンでも、後ほどマルチアクションに変更してより複雑な動作にすることも可能。この場合アイコンなどは再設定する必要があります。
痒いところに手が届きます。
転ばぬ先の杖:設定バックアップと書き出し
Stream Deck ソフトウェアには設定に関してエクスポートする機能があります。
- すべてをバックアップ / バックアップを作成
- すべてをバックアップ / バックアップから復元
- 書き出しおよび読み込み
【すべてをバックアップ】は文字通り全部のプロファイル情報をバックアップしたり、バックアップしたものから復元することを指します。
拡張子は【 .streamDeckProfilesBackup】という独自形式です。
また各プロファイル情報を個別に書き出す場合は「書き出す」や「読み込む」を使用します。
作成される拡張子は【 .streamDeckProfile】です。
書き出し機能やバックアップを利用して不測の事態に備えましょう。
StreamDeck MK.2の特徴とメリット・デメリット
恒例のメリット・デメリット。期待する製品ほどデメリットをたくさん上げてしまうのが当ブログですが、しっかりこのあたりも検討材料にして下さい。
StreamDeck MK.2の良かった点
- ソフト上でのカスタマイズ性が神!:工夫次第でボタンほぼ無限
- シンプル&コンパクトな筐体で邪魔にならない
- ボタンの大きさが絶妙
- ボタンの画質は及第点(明るさ調整可)
カスマイズ無限
まずStream Deck MK.2+専用ソフトウェアの最大の利点です。
ボタン割り付けの工夫で無限にカスタマイズできるため、確実に時短化・高効率化ができました。
ただどの作業をボタンに割り振るのかは実際に設定し、操作して試行錯誤する必要があります。
当初良かれと思って任意のボタン設定しても「キーやマウス操作と効率が変わらない、もしくは非効率になった」そういったことも起こり得ます。
ぜひ厳選してみて下さい。
とにかくデバイスとソフトウェアの連携機能が素晴らしいの一言。ソフトウェア側の充実によりまさに多くの操作を単ボタン化できるデバイスと言えます。
シンプル&コンパクトな筐体でボタン数もGOOD
仕事として多種多様な操作を行ない、ヘビーに使う場合はボタンの数が多い方が便利です。
しかし軽い普段使いを考慮すると15個のボタンは最適解、そして本体のサイズは邪魔になりにくいサイズ感だと感じました。
※上の写真:上位モデルStream Deck LXは圧巻の32ボタンですが、本体が大きくデスク上が賑やかになりすぎるという点も少し気になりました。
押しやすさに直結:ボタンの大きさがビンゴ!
ボタンの大きさは実測でおよそ16.3×16.3mmです。メーカー製の15型前後のノートPCで多い17mm角のキーよりも少しだけ小さいです。これ以上小さくなると絶対に押しにくくなるであろうサイズ感です。
ドットは粗めだが、視認性良好
近くでマジマジと見ると、それほど解像度は高くなく粗めと感じます。
しかしコントラストは高めな印象はあり、画質は頭の位置から60〜70cm離れて使う分には粗さやボケた感じは感じません。
机上での視認性としては購入前の想像よりも見やすいと感じました。
StreamDeckMK.2の注意点
ここではデメリットというか留意しておきたい点を挙げてみます。約2週間ほど使っての感想です。
Stream Deckソフトのスタートアップ起動やスリープ復帰がやや遅い
OS起動と同時にスタートアップしますが、デフォルトでは起動優先度が高くないようで、デスクトップが表示された直後にはソフト自体が読み込みされていないケースがあります。
デスクトップがモニター表示されて直後のボタン操作は避けた方が良さそうです。待ち時間はPC環境にも左右されると思います。
またPCをスリープした場合も、復帰時の再読み込みしてデバイスに反映されるのがゆっくり目です。復帰時に即操作しても受付してくれないことがあり、復帰動作がもっと早くなれば…と思います。
ボタン押下時のフィーリングに難あり
管理人がかなり気になったのはボタンを押したときの感触です。
- ボタンの剛性感が全体的に低く、ペコッと軽いチープな感触
- ボタンのストロークが四隅や真ん中で異なり、スイッチの接地感にも不安定感
軽くポチッと押すだけでは押せていない場合もたまにあります。高頻度ではなく慣れにも関係するのですが、気になる方はいると思います。確実に奥まで押し込む感じで操作する必要があります。
一説にはボタンの奥に1つ1つ小さな表示部があるのではなく、1枚の大きな表示部に複数のボタンアイコンが表示されており、それをフェイスパネル+透明ボタンで分割している、という情報もあります。
もしかしたら構造的なものも関係しているのかもしれません。
実際ボタン表面から、実際の表示部までは若干距離がありそうです。斜めから見るとアイコンや文字の端が見切れるのはこのためです。
USBハブの仕様は基本NG
USBポートがたくさん搭載されるデスクトップなどはマシですが、ノート型だと節約したいのがUSBポート。そんな時USBハブが使えれば良いのですが、公式ではNGのようです。
管理人環境では、当初セルフパワーのUSBハブを使用しましたが若干動作が不安定なケースが見受けられました(ソフトウェアがデバイスを見失うなど)。
そこで補助電源ありのUSBハブを使い、別途モバイル充電器から給電したところ安定するようになりました。小さいながらもモニター部を持つ製品なため電力不足になるのかもしれません。
完全に自己責任ですが、どうしてもハブを使いたい場合は給電できるもので試してみても良いかもしれません。
管理人環境で以下の製品を使って給電しながら使用中です。
またUSBポートが上向きのため、直挿しだと見栄えが悪いため「コ」の字型の変換アダプターも使ってみました。
<ニッチ情報> KVMスイッチでの切り替えでの動作
2台のPCを切り替えて使う場合、マウス、キーボード、モニターを共有できることで非常に便利なKVMスイッチ。毎日とても便利に使用しています。
輸入も簡単 Level 1 Tecs製:DP1.4対応のKVM! - 電子徒然雑記 (creas-labo.org)
検証に使ったPCはスリム型とタワー型の共にデスクトップPC2台。それぞれのPCにStream Deckソフトをインストールおよび設定を行なえば切り替えて使えるのでは?とニッチな検証をしてみました。
KVMを使用する場合の注意点は
- KVM自体HIDデバイス用とそれ以外用のUSBポートが分かれている場合、HIDポートは避ける
- KVMの複数USBポート自体USBハブのような扱いである点で非推奨な使い方
管理人環境で使用しているLevel 1 Techs製KVMでは通常USBポートとHIDデバイス用のUSBポートが歴然と分かれています。
このHIDポート、通常ではマウスやキーボードを接続してそれらの特殊な機能をサポートするのですが、例えばRealforce 3Sなどを接続すると非常におかしな動作になることがあります。
同じようにStream DeckをHID専用ポートに挿すと…
2台で試して2台とも動作しませんでした。KVMにはHIDポートがいくつか搭載されており、内部ではグループ化されています。どのHIDポートでも同じくUSBデバイスエラーが出ました。
この症状に関しては通常ポートに挿すことで解決。通常ポート数が少ないため、前述した補助電源付きのUSBハブを噛ませて正常に動作しています。問題はここからです。
具体的な症状は
- PC-Aで使用中
- KVMでPC-Bへ切り替えてPC-Bを起動
- PC-Bが完全に起動するとPC-Bで設定したボタン配置に切り替わる
- PC-Bを起動したまま、もしくはスリープしKVMでPC-Aに切り替え
- PC-Aで設定したボタン配置に変更されないことが多い(なぜか変更できるときもあり)
Stream Deck自体にキャッシュやROMのようなものがあるのか、片側PCをシャットダウンしつつもう片方に切り替えたときも少しの間シャットした方のPCのボタン配置が表示されます。
切り替え操作でStream Deckのボタン表示が変わらない症状および操作ができないときは、必ずソフト側がデバイスを見失っています。概してKVM側の仕様にもよりますが、切り替え動作については若干使い辛いという印象です。
まとめ
今回は各種PC作業の高効率化を実現できるデバイス【Stream Deck MK.2】を紹介しました。デバイス自体は非常にシンプルながら、連携ソフトウェアの機能性が非常に秀逸で、まさになんでもできそうな印象です。
記事では
- ショートカット登録
- ホットキーの登録
- URLの開き方
- ボタンが不足する場合のページ追加
- プロファイルでソフトウェア起動連携
- バックアップや書き出し機能
などほんの一部ですが機能を紹介しました。本来DTMや配信者の方に人気のデバイスでしたが通常のPC作業はもちろん、ゲームでの活用などでも工夫次第でその機能は無限と感じます。
ボタンの質感はチープさを感じますが、有効なツールである点は寸分の疑いもありません。
さて好きなことをたくさんするには時間が必要。そしてパソコンで好きなことをもっともっと効率的にできたら…
そんな妄想をしつつ「Stream Deck MK.2」を時短ツールとして検討してみてはいかがでしょうか。
では!