

こんにちは
ゆびきたすです!
今回はずっと狙っていた
製品をやっとゲット!
その製品は
Level 1 TechsのDisplayPort1.4 対応を謳ったKVMスイッチです。
そもそもKVMとは「Keyboard」「Video」「Mouse」の頭文字を取った機器のこと。
まえに投稿した記事「ELUTENG 8K DisplayPort 手動切替器」は単にモニターの切替のみでした。
3要素のうち「Video」だけの切り替えですね。
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ELUTENG 8K DisplayPort 手動切替器を試す+注意点も!
こんにちは、ゆびきたすです! 8K対応を謳うDPセレクターは使える製品なのか? 今回のお題はDP(ディスプレイポート/Display Port の略)の切り替え器のお話です。 まずDPに関しては「HD ...
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しかし今回は機能性アップグレードというかたちで
- 2台のパソコンの両DiplayPort端子
と
- 1台のモニターのDisplayPort端子
を接続し、さらに
- 1組のマウスとキーボード
- 1台のアナログ入力機器(アンプ付スピーカーなど)
- 複数のUSB機器(USBスピーカーや外付けHDD、プリンタなど)
もまとめて切り替えができるようにしたもの。
イメージ図

直前まで中国から輸入したKVMを使用中でした。
同じくDP1.4仕様を謳ったKVMでクリティカルな不具合なく使っていました。
ただし一部ブラウザでの暗転問題などもありました。
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ノーブランド品 8K KVMスイッチ(DP)を検証
複数のパソコン環境の最適化の一環で輸入してみました。製品のデメリットも隠さずレビュー。
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仕様上8K@60Hzを謳っていますが、4K@144Hzや8K@60Hzで使用される技術「DisplayStream Compression Supported(DCS)」についての記載はどこにもなく正直「大丈夫なんだろうか」という不安が付きまといます。
信頼性の高そうなKVMを長い間探し回り遂に昨年発見したのが当製品です。
しかし半導体需要のせいか、1年近く「在庫切れ」状態。
そして先日遂に復活したので脳死で即購入!

残念だったのは未曽有の「円安」状態であること。
2022年06月下旬時点で総計$371が日本円で5万円オーバー!
いろいろ時期が悪いようです。
使用感:安定のDisplayPort1.4対応製品


コンパクトな筐体の割りにズッシリとした重量感がたまりません。
スイッチのクリック感もカチッとした剛性感で上々の感触。
8K@60Hz(4:4:4)対応で現状オーバースペックですが、将来性もあります。
USB仕様は「USB3.2」ですが「Gen1」なので5Gbps規格(=USB3.0規格)

スイッチ切り替えは手元タイマーで2.7秒で、感覚的に遅いとは感じませんね。
残念なのは、日本国内では全く販売されていないことです。
製品の品質は自信をもって良いと言えるので、いつか国内代理店できることを期待しています。
なおラインナップには4PC&2モニターなんてヘビーユーザー向けのモノもあるようです。
Level 1 Techs メリット3選
Level 1 Techの良さは使えば使うほどに感じます。
- 1スイッチ操作でPCにぶら下がるデバイスを一挙切替
更にホットキー切替も可能 - ヘッドフォンやアクティブスピーカーも同時切替可能(3.5mmアナログ)
- ロジクールのUnifyingデバイスが使えた
(ホットキーもOK) - DPにありがちな暗転無し
順番に解説します
1スイッチ操作でPCデバイスの切り替えが可能

KVM スイッチ製品の基本的な機能は自分の用途では完璧です。
前面の1つしかないスイッチを押すごとにPC1とPC2が切り替わります。
大きめのランプもあるので操作ミスは無いと思います。
更に便利なのはキーボードのホットキー対応。
例えば
PCの切り替えは
「Ctrl」→「Ctrl」→数字の「1」or「2」の順でキーボード操作
によってPC1・2を切り替えることが可能。
この便利なホットキー機能を使用するにはUSBポートの「HID」記載のポートに挿す必要があります。
音声(アナログ3.5mm)も同時に切替可能

この製品の決め手の一つでもあります。
(既存KVMになし)
アナログ入力付きのアクティブスピーカーに接続する用途で外せないポイント。
2台のPCで各々音楽再生しスイッチ操作を行うとキチンと音楽も一緒に切り替わります。
使用中のスピーカーにはデジタル端子としてUSB-B端子、そしてTosLink(光)入力があります。
TosLinkはKVMが非対応なので無視。
そもそも1組のスピーカだけであれば、USB-B端子接続によってKVMで切り替える事が可能。
しかしあえてアナログ接続にしたのは片方のPCに3.5Φアナログウーハー出力があり
アナログ必須の理由
「アンプ内蔵(モノラルRCAピン)サブウーハー」も接続したいから
イメージ図のウーハー部分

因みにUSB端子とウーハー用アナログ端子に同時に音声出力は不可能。
基本的にWindowsのデバイス処理の仕様上は2つ同時に音声出力できないためです。
いわゆるWindowsの仕様です。
抜け道はあるようですが、過去自分の環境では何をやってもダメでした。

USB接続の上でWindows側で音声出力をUSB側に設定するとアナログ接続したウーハーへは音声が出力されない仕様。
1台のPC(サブウーハー用アナログ出力)からだけウーハーへ出力できれば良いのでKVMを介さず直結。
KVMではメインスピーカのみ切り替える用途で使用中。
なお使っているPCスピーカーはクリプトン製。
小型でも音場感が程よくフルレンジ機としては驚きの音質でした。
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KRIPTON(クリプトン)のPCスピーカーに感動した話
こんにちは、ゆびきたすです! 今回はパソコン用アンプ内蔵スピーカーのレビュー記事です。 はるか昔、友人の影響でオーディオの世界、続いて映画のシアターサラウンドの世界に魅せられてしまいました。 それ以来 ...
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USB-HIDポートでロジクールのUnifyingが使える

キーボードショートカットでの切替を考えると「USB-HID」端子への接続が必須です。
HID(ヒューマンインタフェースデバイスクラス)とはキーボードやマウス、ゲームパッドなどの入力装置のこと。
しかしHID端子で正常動作するには条件があったりします。
特殊なドライバーで動くものや特殊なマウスなどは正常動作しません。
今使用中のロジクールのUnifyingはドライバーこそWindows標準。
しかしレシーバーが特殊なので不可能を想定していましたが、以外にも普通に使えています。
(キーボードショートカットも効きます)
不安定な挙動は皆無
前回使用していたKVM
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ノーブランド品 8K KVMスイッチ(DP)を検証
複数のパソコン環境の最適化の一環で輸入してみました。製品のデメリットも隠さずレビュー。
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で発生していたのが
- スリープ後(稀に)マウスやキーボードから復帰不能、本体スイッチでなら復帰可能
- Amazon Music(MS Edge)で曲再生でクリックすると「1回目だけ」一瞬暗転ブラウザ再起動で再発
※(LG・Dell共に。iiyamaモニターでは出ないのでモニター依存?)
しかし当KVMで、様々な条件でスリープを挟んで実験してみましたが変な挙動は今のところ起きていません。
暗転問題しかりです。
DisplayPortは以前からスリープ問題がとても出やすい規格と感じます。
例えば
- 復帰後画面が真っ暗なまま
- 左上にウィンドウやアイコンが再配置される(解像度1024x768に強制変更されるため)
既存KVMでは
- ①は発生せず
- ②は確実に2台共発生するのでレジストリ編集にて対処
今回の新KVMでは
①は発生していません。
②に関してはレジストリを既に変更してたため検証できていません。
つまり既設KVMの記事内にある特定条件下での暗転からは解放されました。
今後もし不具合などがあれば当記事に追記していく予定です。
デメリット3選
今回のLevel 1 TechsのKVM導入前に知っておいても良いかなという点です。
- 拡張スイッチはなし(ケーブル類も何もなし)
- 前面LEDの色は好みがありそう
- 時期により輸入コストが高い
順番に解説
環境により遠隔用のスイッチがあった方がベター

Level 1 Tech KVMは構成部品が必要最低で実質本体と電源だけです。
当環境ではロジクールのUnifyingデバイスが問題なく動作していますが一部特殊なドバイバーを介在させて動作するものは「HIDポート」ではうまく動かない場合もありそうです。
そこで「HIDポート」ではなく通常のUSBポートにデバイスを挿して使用するのですが、この場合キーボードショートカットが効きません。
もし設置の段階で本体が手の届く範囲にない場合は非常に使いづらくなります。
こういうケースだと外部スイッチがあればベターと感じます。
もしくはIRリモコンなど…
前面LEDは見た目が少しダサいです

質実剛健でしょうか。
光り方にムラがあって気になる人はいると思います。
いまどきの製品のLEDは目潰しのごとく光るモノが多い中、大人しい感じが逆にメリットなのかもしれません。
輸入コストが高い(時期にもよる)

2022年現在の円安状況では輸入する側では大幅コストアップ。
約1年前の2021年7から9月期の対ドル円レートの均衡値は1ドル=105.4円でした。
ざっくりと
- 2021年@105円とすると、38,955円
- 2022年6月下旬@135円だとして50,085円
その差は11,000円以上!
(実際の引き落とし合計は51,075円でした)
まとめ

今回のLevel 1 TechsのKVMはとても良い工業製品と感じるモノでした。
機能性、安定性、本体の質感、どれをとっても大きな不満がありません。
また仕様上で参考・注意したい項目がたくさんNoteされています。
- DisplayStream Compression Supported
- Intelligent EDID Engine for HDCP Rekeying
- we don’t recommend connecting to ASMedia USB controllers……
DisplayStream Compression Supported(DCS)のおかげで4K@144Hzも正式対応のようです。
(既設の中国製KVMにはDSCの記載は一切ありません)
ウェブサイトに記載されていますので一読をお勧めします。
取り付けに関してはデスク天板下に張り付け固定してみました。
右手がちょうど届く位置が楽ですね。

入手方法が「輸入」しかないのが少しハードルがあるという方が多いと思います。
しかし購入は実に簡単。
以下に備忘録として綴ってみました。
Level 1 TechsのKVMに変えて約2週間
毎日便利に切り替えて使っています。
現在は余分にコストが高いのが難点ですが満足度の高い逸品です。
DP1.4対応のKVMを探すニッチな方には一考になる製品ではないでしょうか?
末長く8K@60Hz時代まで使えることを期待しています!
では!