こんにちは、ゆびきたすです!ネックなのは入手性と電源やケースを含めたリプランが必要そうなところ
AAAタイトルを中心に搭載されつつあるDLSSおよび同Frame Generation( 以下FG )ですが、バージョンをかさねるごとにその効果も倍増中です。
しかし新しいDLSSは旧製品は切り捨てという、( かかるサポートコストでビジネス的には正解でありつつ ) ユーザビリティ激落ち状態が常。
そんなか発表された最新アップスケーラーであるDLSS4いわゆる【Transformerモデル】はなんと旧モデル( RTX 20~RTX 40 )もサポート。
従来のアップスケーリングのAIがCNNモデル(Convolutional Neural Network、畳み込みニューラルネットワーク)といわれるもので、最新版ではTransformerモデルへと刷新。
そして先駆けてサイバーパンク2077ののパッチ2.1で必要なファイル群が内包されました。
DLSS 4 - Multi Frame Generation&トランスフォーマーモデル — Cyberpunk 2077
他のゲームタイトルでも使えるってちょっと興奮!でもちょっとした手順の作業が必要
なお例えばDLSS3止まりのゲームタイトルでも同時に公開予定のNVIDIA APPによってDLSS4で上書き( オーバーライド )・起動される仕様となります。
※DLSS非対応ゲームは従来通りネイティブ動作でGPU自体のラスタ性能でゴリゴリいくしかありません。
もちろん最大のトピックであろうマルチフレームジェネレーション( 以下MFG )はRTX50専用の機能になるのが少し残念ですが、優秀なアップスケーラーとFGで新たなゲーム体験ができます。
なお1月末前後に公開されるであろう新ドライバーおよびNvidia APPによってDLSS4が正式に使えるようになる予定です。あと少し待てば…ということですが
- いや、待てない!すぐにでも効果を体験したい
- Nvidia APPなど余計なソフトを入れたくない
そんなケースを想定して解説していきます。
DLSS4適用の準備
情報元サイト Redit
まず必要なものをそろえましょう。
- DLSS4に関するファイル( サイバーパンク所持・不所持の2パターン)
- Nvidia Profile Inspectator (フリー)
- DLSSバージョンをゲーム画面に表示するレジストリ操作
DLSS4関連のファイル集め
ファイルは3つでゲームによっては上2つになります。パッチ2.1以降のサイバーパンクでは3つも最新310.1.0.0がインストールされていました。
- nvngx_dlss.dll (42.5MB : v31.1.0.0 )
- nvngx_dlssg.dll ( 7.25MB : v310.1.0.0 )
- nvngx_dlssd.dll ( 62.5MB : v310.1.0.0 )
サイバーパンク2077(Steam版)を持っている人なら簡単。パッチ2.1がすでに当たっている場合、ゲームディレクトリにDLSS4関連のファイルがあります。これを別のDLSSゲームフォルダへコピペして使いました。
ファイルのあるパスは通常「C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\Cyberpunk 2077\bin\x64」です。ゲームデータのインストール先を変更している方は「 \Steam」より前を書き換えてください。
Steamサポート :: Steamやゲームのインストール場所を変更する
なおサイバーパンクを所持していない場合でも入手は簡単で以下のサイトで配布してくれています。
Redit : DLSS 4 DLL's from Cyberpunk Patch 2.21 : r/nvidia
( Upload Files | Free File Upload and Transfer Up To 10 GB )
まず【 nvngx_dlss.dll 】はアップスケーラー・DLAAなどに関するファイルです。
続いて【 nvngx_dlssg.dll 】はマルチフレームジェネレーション( MFG )に関するファイル。フレームレート向上用。
最後の【 nvngx_dlssd.dll 】はレイトレーシングに対応したゲームの場合のアルゴリズムに関するファイル。レイ再構成などの設定で使われます。
これら3つないし2つをインストールされたゲームフォルダ内で見つけてコピペします。
なおもとに戻しやすくするため、旧来のファイル名は適当にリネームしておきましょう。管理人はdll末尾に「_Origine」としました。※ファイル拡張子は表示しておくこと
ちなみにサイバーパンクは1つのフォルダに3つまとまって存在していましたが、サイレントヒル2などは別々の場所に2つ( レイ再構成用ファイルのdlssd.dllはない )でした
一応reditで元々と入っている人、いない人がいるようで謎です…
Enabling Ray Reconstruction in Silent Hill 2
いちいちクリックして該当ファイルを探すのも面倒なのでエクスプローラの検索窓でそれぞれのファイル名を入れて場所を特定しましょう。
検索すら面倒ならば【 DLSS Swapper 】というソフトが大変便利です。( DLSSファイルのアップグレード・ダウングレード共に可能 )
Redit : DLSS Swapper
Github : GitHub - beeradmoore/dlss-swapper
Github リリースページ : Releases · beeradmoore/dlss-swapper
NvidiaProfileInspectorで新モデルを強制適用
続いてDLSS4という新しいモデルを強制適用する処置。デフォルトのプロファイルに適用すれば全自動でDLSS4ファイルの適用されたゲームはDLSS4で動作します。
ダウンロード先 : Releases · Orbmu2k/nvidiaProfileInspector (展開するのみのポータブル動作 )
※最新ドライバー571.96でのトラブル対処されたバージョンです
なお記事作成中の1月28日時点で571.96は未公開。どうしても入れたい場合にはCUDAドライバーを以下よりダウンロードし、カスタムインストールを選択しからドライバーのみを選んでインストールします。
CUDA Toolkit 12.8 Downloads | NVIDIA Developer
571.96は評判の良さそうなドライバーで、近々それと同じか近いものが公開されるでしょう。
ダウンロード後に展開しておきます。しかしまだ起動はしません。
設定用のXMLファイルを下記reditページで紹介されているリンクよりありがたく頂きます。
DLSS 4 DLL's from Cyberpunk Patch 2.21 : r/nvidia
( Upload Files | Free File Upload and Transfer Up To 10 GB )
なおこのXMLファイルを設置しないとProfileInspectorの項目にDLSS欄が出てきません。
ダウンロードしたXMLファイルを先ほど解凍したフォルダ内の【 nvidiaProfileInspector.exe 】と同じ場所にコピペ。
NvidiaProfileInspectorの準備は完了
続いて【 nvidiaProfileInspector.exe 】をダブルクリックで起動。ここでDefenderなどによる実行防止の警告ウィンドウが出る場合も。
その場合には【 詳細情報 】をクリックし、右下に新たに出てくる【 実行 】ボタンを押します。
( ウィンドウ左上 )グローバルデフォルトプロファイルのままで項目を探すため下へスクロールします。
【 5 -Common 】グループ内に【 DLSS 3.1.11+~ 】という項目を見つけ値の欄をクリックするとプリセット一覧が出ます。
ここを【 Preset J 】へ切り替えます。
あとはウィンドウ右上の【 Apply changes 】をクリックして適用します。このままウィンドウは閉じてかまいません。
DLSSの動作バージョンの確認
はサイバーパンクで確認。実際にどのバージョンのDLSSが効いているか不明なので、以下のサイトを参考にレジストリ操作を行い、情報表示するように設定しました。
レジストリの小調整でのDLSS が描画している解像度を表示
またゲームが実行している DLSS バージョンも表示
This tiny registry tweak shows what resolution DLSS is rendering at | PC Gamer
操作手順:
レジストリエディタを起動
検索欄に以下をコピペして・エンター。写真のコンピュータ部分は不要で全消ししてコピペすればOK。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\NVIDIA Corporation\Global\NGXCore
最後のNGXCore に行き着いた段階( 左欄のNGXCoreが選択された状態 )で右側のキー一覧の空欄を右クリック
新規( N ) > DWORD (32ビット) 値(D) を選択
キー名にShowDlssIndicatorと入力しエンター。ミス防止のためコピペ推奨。
そのShowDlssIndicatorを右クリックして【 修正 】 をクリック
表記欄を「10進数」に変更したうえで、値のデータ(V)欄に 1024 と記入。OKボタンを押し、レジストリエディタ自体を閉じてPC再起動
なお邪魔になったりして元に戻したいときは以下の手順。
- ShowDlssIndicator を右クリックして【削除】
- ShowDlssIndicator右クリックして【 修正 】 を押し、値を【 0 】ゼロにする
DLSS4 ( v310.1.0.0 )起動を確認
実際に適用して3つのゲームで確認。ただしゲームによって左下側の表示が非常に見ずらいです。
左上のFG情報は問題ありません。
まずサイバーパンク2077。サイバーパンクの場合従来方式と新しいtransformerモデルを選択できます。設定しておきましょう。
また先の色収差設定のためボケボケで見ません。
幸いサイバーパンクではその設定が切れますのオフ推奨。
画面上下にDLSSに関する情報が表示されています。
続いてサイレントヒル2リメイク。ゲームが始まると同じく色収差の関係からか全く見えないのでメニュー画面にて。
最後にファイナルファンタジー7 リバース。こちらはDLSSと言っても上限120fpsなうえにアンチエイリアス項目のみなのでDLAAです。
映像の先鋭さが増しました。DLSS4、全体的になかなか良いと思います。
まとめ
RTX5000シリーズ、わかっていたけれどかなり財布に厳しい価格帯です。
日本では入手困難なファウンダーズエディションのの価格は提示されていますが、GigabyteやASUSなどAIBの価格がギリギリまでわからない中で、できれば4000シリーズのまま使いたいと思う方も多いはず。
残念ながらMFGというフレームレート爆上げ機能は4000シリーズはお預け機能ですが、DLSS4自体は幅ひろい世代で使えるということで実際に適用してみました。
ゲームによってかなり効果が異なる印象ですが、何はともあれできれば1フレームでも稼ぎたい、できるだけキレイな画像体験をしたい方にはおすすめな実験です。
どちらにせよ1月末にはこのような手順を踏まずとも旧世代DLSSを新世代DLSS4に上書き適用できるようになります。
ただしどうしてもNvidia Appは入れたくない方には、手間は掛かれど心の安寧は保たれるのではないでしょうか
なおNvidia APPを使う場合には今回の手順は元通りにしておきましょう。
まだまだコスパ良く旧世代を使い方にもおすすめなDLSS4強制チューンでした。
では!