こんにちは!ついに中二の長男にAnker充電器を奪われるの巻
現在使用中のメイン端末の【神ジューデン】のXiaomi機もバッテリーがくたびれてきているので、それほど急速充電の性能は求めません、というのが前提。
- 安価であること
- 実容量10,000mAhは欲しい( スマホ2回分+α )
- 最低2台の充電ができること
- PD/20W程度あればOK
- パススルー機能があればベター
と探すと今回の製品UGREEN 20,000mAhの【PB312】という製品がヒット。
実際に使ってみましたが、まず結論
めっちゃ普通の充電器!大きめの容量が安くで変えてグー!
しかし軽さや速さを求めるな!さすれば道は開けるであろう…
完全に知らないメーカーよりも安心ってのもあるな!でも次章で解説する「定格容量( 実容量 )」には気を付けるんやで!
UGREEN PB312の概要
スペックは以下の通り。
公称バッテリー容量 | 20,000mAh |
定格容量( =実容量 ) | 12,500mAh |
充電可能の目安 | iPhone 15 Proを4.5回、Galaxy S24 Ultraを3回、iPad mini 6を2.8回 |
各充電ポートの充電能力 | USB-Aは各22.5W、USB-Cは20W |
対応充電プロトコル | PD、QC、PPS、FCPなど |
パススルーモード | あり |
小電流モード | あり : 電源ボタンを3秒間長押し |
残量表示 | あり : LCD式 ホワイト文字 |
保証期間 | 24か月 ( Ugreen Japan Co., Ltd公式に限る ) |
開梱してみます。箱自体も簡素なもので同梱物も最低限です。
付属のUSB A-Cケーブルは端子先端から54cm。実質50cmモノが1本ですが、この手のケーブルはおまけ程度の品質なので使わなくても良いでしょう。
LCBは比較的高輝度で見やすいです。表面処理の質感も上々。
サイズ感は以下の写真を参考にしてみ下さい。
サイズと重量
( LCD表示部を右上に置いて計測 )
縦 72mm × 幅 147mm × 厚さ 28mm
重さは重量級の455gで、その厚さも相まってちょっと邪魔。
充電能力
20W PD for iOS / 22.5W for Android と外箱に記載
Androidでマックス22.5W( 10V×2.25A )とのことですが、この充電規格に該当するデバイスはほとんどないような気がしますが。
(Amazonレビュー中の言及ではHuawei系か)
実測の充電能力については
いたって普通。速くもありませんが、逆にバッテリーが傷んだスマホにはちょうど良いかも
管理人のバッテリーが疲れたXiaomi 11T Pro(5,000mAh)ではおおむね16W~17Wで充電できました。実測20Wいかないのは少し残念ですが、独自規格のXiaomiあるあるなのかもしれません。
いくつかの古いデバイスで充電してみましたが、おおむね10~18Wあたりなので最新機種なら20W充電可能でしょう。
USBテスターで使用される充電規格を確認してみたところ。まず2つのUSB-A端子の場合。
続いてIN/OUT兼用のUSB-C端子の場合
USB-AとCで若干異なりますが、一通りは網羅されているようです。
モバイルバッテリーで気を付けるべきポイント
さてスペックで気になるのが、「Rated Capacity」つまり実際のバッテリー容量( 定格容量 )です。
バッテリー容量に関しては有名大手どこも詐欺的な表示で好きにななりません!!!
数値の捉え方に注意!〇〇〇〇mAh表示の罠
各メーカー・各製品で「バッテリー容量」として大々的に宣伝しているのは、
積んでいる3.〇Vバッテリー容量の合計
を表示しています。ちなみにUSB出力は5V以上に昇圧して出力されるので上記の容量は当てはまりません。
これを知らないと「大容量〇〇〇〇mAh!」だけ見て「めっちゃ大容量じゃん!」と誤解しまうでしょう。メーカーは得てして有利な情報をうたう傾向にあるというのは覚えておきましょう。
例えば今回の製品、Amazonなどのサイトを見る限り「20,000mAh」が目立ちますが、化粧箱裏には以下の記載があります。[Rated Capacity]に注目。
諸元表では3.7Vの10,000mAhバッテリー×2個分搭載しています。
これを5V以上に昇圧して電気を取り出しますが、回路損失もあって5V換算で20,000mAhも取り出せません。
では公表されたバッテリー容量からどのくらいを推測しておけばよいかと言うと…
僕は毎回公称の60%ほどで想定しています
昨今のスマホは5,000mAh級の製品が多いのですが、公称10,000mAhのバッテリーでは2回も充電できない可能性が高いのはご留意ください。
※定格容量60%とすると取りだせるのは最大6,000mAh分で、1回充電後にのこり1,000mAh分しかありません…
これを知らなかった頃「誇大広告に詐欺られたわ…」と感じたわ
これはモバイルバッテリー製品すべてに当てはまり、業界的に誇大広告っぽいのが何ともアレですが。
では定格容量と記載された容量が実測に即しているのか確認してみます。
複数のデバイスを使い、モバイルバッテリーが空になるまで放電してみます。そこから積算電流値( mAh )を読み取り計算してみます。
8952mAh×5V÷3.7V = 12,097mAh
つまり12,097mAh分充電できたことになりました。公称12,500mAhは最大容量と考えられるのでまずまず近い数値だと思います。実際高速充電になるほど誤差やロスが増え、今回は様々な機器で充電したので誤差はたぶんにあると思われます。
ということで公称値に近い数値だったのでまずは安心。
USB-C端子でのUSB-C To Cケーブルによる充電に非対応な機器
基本的に真ん中のUSB-C端子で、別売の両端USB-C端子のケーブルを使う人が多いと思います。
高速なAC充電器でも過去取り上げていますが、高速充電のUSB-C端子にUSB-C/Cケーブルを使うと一切充電不可能なモノもあります。管理人の手元ではUSB-Cタイプの照明ライトや一部の中華製タブレットなど。
※USB-A端子にUSB-A-Cケーブルを使うのなら問題ありません
どうしてもUSB-C端子で充電したい場合、低速なケーブルを使うか、高速充電ケーブルに変換を間にカマせると充電できます。下の画像は
[ 充電器USB-C端子 ]-[ USB-C/C 高速充電用ケーブル ]-[ USB-C To USB-A 変換 ]-[ USB-A / Cケーブル ]
という合わせ技。
しかし変換と余分なケーブルが必要で、こんな冗長なことをする必要はなく、普通にUSB-A端子を使うべきでしょう。
まとめ
今回は夢やロマンを求めない普通のバッテリーを紹介しました
5,000mAhを超えるスマホも増えてきた今、モバイルバッテリーにも大容量化は当然の流れです。
安価で容量の大きなバッテリーが欲しい
選び方は簡単。そこそこ有名メーカーかつ充電速度を妥協した製品に絞りましょう。
メーカー的にはANKER、CIO、Belkin、UGREEN、AOHIあたりがおすすめ。AOHIってちょっとマニアックですが、全般良い製品。
なおAmazonのノーブランド系は安価で見た目のスペックも優れていますが、容量詐欺やサクラレビューの多さからすると回避推奨
それほど充電速度をターゲットにしないのであれば20Wバッテリーでも十分に機能します。
もしスマホやノートPCを仕事の糧として持ち歩いている場合や家族で旅行の場合、この速度がネックに。その場合以下のような、より高速な充電に対応した製品の方が捗ります。価格がめちゃ高いけどビジネス用途にもオススメ。
さて2024年-2025年の年末年始1週間ほど使ってみました。3,000円を下回る製品ですが、十分な充電容量でした。しかも高速ではないだけにでバッテリーにも優しそうです。
大きくて重いのが難点ですが、2,000円台という価格で残量表示付きはとても便利で十分格安。
ガジェット界にもインフレの雨あられですが、速度重視しない向きには十分コスパの高い選択になるでしょう。
使う頻度が低くて、高価な製品は要らないなぁという場合1つの候補としてどうでしょうか。
では!