
こんにちは、ゆびきたすです。
デスクワークにはウルトラワイド!と連呼していますが、欲張りなもので、もう少しウィンドウ領域が欲しいと思う今日この頃。
普段ブログを書いているときに立ち上げているウィンドウは5つ。
使用中のモニター解像度は3,840×1,600ピクセルと作業領域は広めです。
しかし下画像のように5つ同時起動するとさすがに狭い。

軽量キャプチャーソフトFastStoneは単なるバー形状で、細くて小さいだけに他のウィンドウに隠れてしまうと見失うことも。
なお上記画像ではウィンドウの再配置を簡単にするためMicrosoft製ソフト「Fancy Zone」を使用中。(とても便利)

当ブログでは配線が煩わしくなるマルチモニターよりもウルトラワイドモニターをおすすめしています。
マルチモニター環境は過去使用していました。
素晴らしく作業性アップに貢献しますが、次の点で現在のウルトラワイドモニター1台にまとまりました。
- システム負荷も増える、消費電力も上昇
- 【一番の理由】配線が増えて煩わしい
- 同一製品の並列設置を除きモニターのデザインや明るさ・色合いを揃えにくい
そこで以前電子書籍用に購入したiPad mini6を思い出します。
普段机の上の肥やしなっているのでコレを活用できないか?
と調べてみて【Duet Air(もしくはDuet Display)】のことを知りました。
なお調べている最中に「Duet Displayは無料」と、あるサイトで見たものの意味を捉え違えていたみたいで
・PCデスクトップ版ソフトは無料ダウンロード
・AndroidやiPadで使用するには有料
となります。
検証のためiPad miniとAndroid機両方で試したかったので今回は両方とも購入してみました。
※Android版には「Duet Air」というアプリは存在せず、無線接続も含めて「Duet Display」のいう名前です。
Displayと名の付く方が有線接続のみ、というのは正確でないので今回のタイトルにしています。
使用した機器・端末は以下の通り。
- iPadmini6256GBWi-Fi(iPadOS15.7)
- Xiaomi11TPro(Android12ベースの独自OSMIUI13)
- PC自作機2台(両Windows10Pro64bit)
結論から言いますとこのアプリは想像以上に便利で、生産性を向上させることができるほど安定性は高いと思います。
Duetシリーズ:Duet DisplayとDuet Air

Duetというアプリはネットで調べる限り
有線接続のみの DuetDisplay 無線・有線接続の DuetAir
の2構成と広く案内されています。
しかしDuetの公式サイト上ではパッと見でDuet Displayの文言が一切なく、非常に分かりにくいのがストレス。
(URLはduetdisplay.comとなっています…)
ザックリ違いをまとめると
- Duetには「Display」と「
Air」がある - PC版では「DuetDisplay」というソフト名で「有線/無線」対応
- iPadOSでは有線接続の「DuetDisplay」と
無線 も対応した「 DuetAir」の2つ
※Displayは買い切り、Airはサブスクリプション - Android版は「DuetDisplay」という名前で「有線/無線」対応
※買切り版のみ - iPadOSでは制限版Duetがある(
DuetBasic)
このように非常に分かりにくい体系をしています。
Windowsを中心としたDuet の使い方
Windows PCと接続する側のタブレット&スマホで適用のやり方が若干違うので別々に解説します。
PC版 Duet Display

公式サイトよりインストーラーをダウンロードしダブルクリックするのみ。
PC版では料金は発生しませんし支払い登録の案内も出ません。
なおサイトデザインのせいか当環境のせいか分かりませんが、PC(Microsoft Edge)もAndroidも上写真のリンゴマークに文字が表示されていません。
実はドラッグすると下に白文字でバージョンが書かれているようです。

リンゴマークだけの方は「macOS 12.3以上」対応。
なおダークモードなどを適用して表示するとはっきり見えます。
Windowsの方はWindows10以上の対応です。
PC版ではインストーラーを最後まで走らせると完了でカンタン。

アプリ初回起動の場合いくつか設定確認のウィンドウが出ます。
※2個目のファイヤーウォール(今回はWindowsディフェンダーの場合)は少し注意。
「いいえ」を押すとWindowsの設定からファイヤーウォール設定を手動で確認、通信許可されていない場合は自分で行う必要があります。
アプリのウィンドウにもその旨記載されています。
※結果的には当環境では「いいえ」を押しても通信許可されていました。

ファイアウォール設定をしてもこのアラートが消えない場合、PCを一度再起動すると次回から表示されなくなります。
インストール後はPC再起動しておいた方が良いでしょう。
そしてもし「いいえ」を押してしまった場合で、かつDuetが通信できない場合は以下の「+」プルダウンをクリックして設定してください。
以上でアプリが通信可能であれば準備は完了です。
PC側アプリは特にDuetにサインインしなくても使用できるようです。
(iOSもしくはAndroidの方はDuet用アカウントでサインイン必須なので予めアカウント作成をしておきましょう)
iPad OS版Duet Airの始め方

iPad OSについては
・有線接続版「Duet Display」
・有線&無線接続版「Duet Air」
のどちらか選んで購入します。
意外に訳が分からない Duet アプリの購入方法
2022年10月現在
・有線接続版「Duet Display」・・・2,400円買い切り

そしてDuet Airは一見無料な雰囲気ですが「APP内課金」とあります。
早速アプリをインストールして起動して見てみると左上にビックリマーク付きの矢印。
タップしてみるとアップグレード画面になりました。

見慣れない「Duet Basic」なるプランが出現。
無料ですが10分間接続だけ可能、かつ商用利用不可です。
※無線/Wi-Fiで使用できるのかは未検証です。
10分間だけだと使い物にならないので実質体験版みたいなものかと思われます。
まず動作検証したい場合はBasicのままで試用するのがベターでしょう。
続いてDuet Airをタップするとサブスク画面に変遷。

1週間のトライアル期間を経て自動で年払いサブスクに移行します。

上の例で言うと11月2日までにキャンセルすればサブスクキャンセルできます。
※日本時間での日にちだと思いますが使えないと判断した場合、早めにキャンセルした方が無難。
しかしです。
iPad側アプリからの契約では「¥4,300/年」となっており月払い契約への変更がどうやってもできませんでした。
しかも事前に調べた年額の情報よりずいぶん高いです。
チェックポイント
※安価な方法を探るため、iPadアプリ内からではなく(PC)ブラウザでDuetAirを契約してみました。
ブラウザでは
現在の相場で147円計算で
(実際は更にクレカ会社の為替手数料も入ると思います)
iPadアプリから購入するよりは安いです。
その購入したアカウントでiPadmini内のDuetにサインインして使えるようになります。
※なおAndroid版はブラウザから別途購入できそうにありません。
(ストアにて1,080円の決済をしないとインストール不可)
結果的に700円ほどですが安価にできました。

価格に関してはめぐましく変わっているようなので各OSごとに確認が必要です。
新規の方は少しご注意を。
また少し割り高になりますが月払いプランにしたい場合は
- ブラウザにて公式サイトの右上の「はじめる」からサインイン(もしくはアカウント作成のサインアップ)
- プラン一覧が出るので「年次」「月次」欄から「月次」を選択
- 「月額プランの開始」を押すとカード払いの情報入力画面へ変わる
以下PCのブラウザでの契約のやり方です。
初めにアカウント作成の済ませてしまうのが良いでしょう。
年払いと月払いの注意点まとめ
- iPadOSアプリからではなくブラウザでプラン選択するべき
- 月払いは少し割高(年間で約12ドル差)
- 年払いは1週間のトライアルがある
- 月払いはトライアル期間なし
iPad miniをPCへ接続する
ではPCにつなげてみましょう。
少しだけ開始までの手順を踏みます。
なおPC側のDuet Displayは先に起動させてください。
(要サインイン)
iPad miniからPCが認識できない場合の対処法
原因はPCのDuet Displayでサインインしていないのが原因です。
以上でPCとiPadのデュアルモニター化ができました。
最後にWindows側のメインとサブの位置関係を編集
あとはWindows側のディスプレイ設定でメインモニターに対するiPad miniの位置関係などを調整するのみです。
(解像度やリフレッシュレートはiPad mini側のDuetアプリで可能)

基本的に既存のモニターが①になっていますが恐らく接続順でしょう。
図で分かりますが、「識別」ボタンを押すと実際のモニター上に番号表示されます。
あとはサブの②をマウスドラッグで使いやすい位置へ変更します。
②のサブの位置が変更されると「適用」ボタンが現れるので押すと完了。
また上写真であるディスプレイ設定画面で②のサブディスプレイ(iPad mini側)をクリック選択し、下スクロールすると縦横などの設定も可能。
但し「マルチディスプレイ」の項の「これをメインディスプレイにする」は基本的にチェックを入れない方が良いでしょう。
Duetを使用していない時にメインモニターを見失って画面が真っ暗、なんてこともあり焦りました。
またサブの方のiPad mini側にもタスクバー表示が可能です。
基本的にiPad miniのような小さなディスプレイでは作業領域が狭くなるので管理人はオフのままです。
Android版Duetの始め方
Android版はGooglePlayから「Duet」で検索。
Google Playでは「Air」は存在しないので「Duet Display」を選択し、決済・購入します。
買切り1,080円の一択しかありません。
iPad用より安い…
(※ミラーリング機能も使えます)

Androidではトライアル期間が無いのでご注意ください。
有線接続はUSBタイプCとPC側のUSBタイプAが一体になったケーブルで大丈夫です。
適当なものを使用しましたが問題なさそう。
但し完全に充電だけ謳われている製品ではなく一応通信も可能なケーブルにした方が無難でしょう。
アプリの使い方は基本的にiPad miniと同じなので割愛します。
Windows同士でリモートデスクトップも可能
片側のPCにもDuet Displayをインストールし、同じアカウントでサインインすることで使用可能です。

上画像の「伸ばす」は拡張ディスプレイのことですが、これもできました。
しかしお互い離れているPC同士だと用途が思いつきませんね…
Duet アプリの注意点
iPad OS版のDuet AirとAndroid版Duet Displayを使って気になった点を挙げてみます。
操作遅延(ラグ)はある?

一番気になるポイントです。
ネットの情報だと遅延が無い、もしくはかなり少ないという噂。
まずあるか無いかで言うと「遅延あり」です。
有線接続と無線両方ともに。
少しでも遅延を気にする方には結構気になるポイントではあります。
しかし想像よりかなりラグが少ないというのが第一印象です。
一番最初にウィンドウ移動したときに、想像していたよりスムーズだったので少し驚きました。
使い込んでいくと、何となく手(マウスカーソル)につかない感覚を感じます。
おそらくリフレッシュレートや表示解像度の差なども影響していると思います。
試しに有線マウスで試しても同じ傾向でした。
またiPad側の画面ではタッチ操作ができます。
しかしマウスよりもラグが更に増えてさすがに使用に耐えません。
iPad mini/Android側のバッテリー消費
PCの作業は長時間になることもあります。
接続を維持させているとiPad miniは画面が常時点灯になり、リフレッシュレートなどの絡みにおいてもバッテリーはけっこう消耗します。
因みにDuet Airの設定では「ハイパワー/60FPS」です。
例えば以下のスクリーンショットは100%から2時間ほど「放置」した場合の消耗具合。

2時間で27%なのでiPad miniでは5時間弱付近が限界か、というところです。
長時間作業には注意が必要です。
ウルトラワイドモニターの「ミラーリング」は使用に耐えない

デスクトップ全体表示だと21:9の変態縦横比が全くフィットせず小さく、そして操作しにくい。
縦横比がそこそこ近く、もう少し画面サイズが無いと厳しいです。
Duet AirとDuet Displayのまとめ
しばらく使ってみてワイヤレス/Wi-Fiの接続はほぼ正常に繋がる印象。
ごく稀に接続が上手くいかないこともありました。
その場合はアプリの再起動もしくは端末/PCの再起動で正常接続できました。
総じてデュアルモニターのアプリとしては秀逸だと思います。
ラグに関しては直接PCのグラフィックスと接続されているわけではないので現状は合格点かな、という印象です。
各々用途を考えるのもまた楽し!
作業用のちょっとした拡張領域としてもOKですし、今回便利かなと感じたのはゲーム中などのPC内ハードウェアのモニタリングソフトウェア。

こういったソフトはゲーム画面内に入ると微妙に邪魔になることもありますし、表示に広い領域はそもそも不要。
たまたまやってみたモニタリング用途は地味に便利と感じました。
Duet Air(AndroidではDisplay)でケーブルレスで接続できる手軽さを含めて判定は「使えるアプリ」でした!