
こんにちは、充電が早くなってQOL爆上がりのゆびきたすです!

急速充電器の購入を考えた場合、知っているメーカー起点に探す人が多いと思います。
しかし有名・無名問わずさまざまな製品を使ってみると、期待した急速充電にならない製品もあります。原因は充電規格( 〇V×〇.〇Aみたいな記載 )やデバイスとの相性などさまざまでしょう。
今回【UGREEN PD100W 4ポート充電器 CD328】という製品を使ってみました。
なお充電にはケーブルがボトルネックにならないように下のケーブルを常用。ツルツルしたケーブルで絡まりにくい質感がGOOD。ケーブル自体は最大100W給電をうたい、焼損などを防ぐeMarkerチップによる5A対応のケーブルなのもポイントです。
ただしデータ通信の方はUSB2.0(最大480Mbps、60MB/s)なため、「高速データ転送も兼ねて」と考えている方はご注意を。

UGREEN 100W 卓上PD充電器の概要と特徴

さてAmazonを徘徊しているとモバイル充電機器やUSBやHDMIなどケーブル関係でほぼ確実に目にするのがUGREENというメーカーです。
比較的有名ですが詳しくは知らない人も多いのではないでしょうか。
UGREENとは?

UGREENは
- 中国の深圳に本社を置くデジタルアクセサリーメーカー深圳市绿联科技股份有限公司のブランド名
- 2012年に設立
- 世界100以上の国と地域で販売
- USBケーブルやHDMIケーブル、充電器、ハブ、イヤホンなど幅広い
UGREENは品質と価格のバランスが取れた製品で、Amazonをはじめ日本国内ECサイトで非常に人気の高いメーカー。技術開発にも積極的でGaNやPower-Xシステムなどの最新技術をいち早く取り入れたメーカーでもあります。
日本ではAnkerなどのネームバリューには負けますが、その多ジャンルさとラインナップには目を見張ります。
仕様

新品時はピタッとした保護フィルムで包装されているので、Amazon購入などでの未開封品か否かの判断が付きやすいです。紙箱むき出しではないのは安心。
では開封してみます。付属品は以下の通り。写っているケーブルは電源ケーブルで長さ2mでかなり余裕があります。


4ポート給電可能な筐体はほどほどにコンパクトな印象。
- サイズ・・・870×x840x30mm
- 重さ・・・290g
- 電源ケーブル長さ・・・2m

対応する充電規格は以下の通り。USBポートの種類は充電器側の端子形状です。
また充電規格が乱立して分かりにくいのですが、充電したいデバイスが何に対応しているのか確認しましょう。
- 急速充電規格USB-Cポート・・・PD3.0、PPS、QC4+(QC4.0/QC3.0)、SCP(10V/2.25A)、FCP、AFC、5V/2.4A、BC1.2等
- 急速充電規格USB-Aポート・・・SCP(10V/2.25A)、QC3.0、FCP、AFC、5V/2.4A、BC1.2等
ポートや仕様規格による電圧などの対応は以下のリストです。充電ワット数は〇V×◇Aの掛け算でおおよそ計算できます。
C1とかC2ポートというのは、充電器のタイプCポートを上から順にた数えた連番です。
- USB-Cポート出力( C1およびC2ポート ) : 5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/5A(100WMax)PPS規格:3.3~21V/5A
- USB-Cポート出力( C3ポート ) : 5V/3A、9V/2.5A、12V/1.87APPS規格:3.3~5.9V/3A、3.3~11V/2A
- USB-Aポート出力 : 5V/3A、9V/2A、12V/1.5A、10V/2.25A(22.5WMax)
- PPS仕様(1) ; USB-C1/C2ポート:3.3~21V/5A(PPS45W超急速充電2.0対応※下位互換性あり)
- PPS仕様(2) : USB-C3ポート:3.3~11V/2A(PPS25W超急速充電2.0対応)
以前レビューしたUGREENの100Wタイプとの違いが分りにくいのですが、コンセント部や充電出力(例:PPS出力 MAX21V/3Aから21V/5A)など若干の相違があります。
大きく体感で差異を感じることが少ないのですが、後に紹介するXiaomiのスマホでは10W以上のMAX出力の違いがありました。
また充電規格自体は数多くあります。まず簡易テスターで対応充電規格を確認してみます。

- PD・・・【USB-IF】で策定された、タイプC用の給電規格でPD3.0では最大100W
- PPS・・・PDの追加規格「ProgrammablePowerSupply」で充電状態により小刻みに電圧/電流を可変
- QC・・・米QUALCOMM社が策定した高速充電の規格(QC4+では最大36W)
- SCP・・・HUAWEIの独自規格で「SmartChargeProtocol」の略で22.5W対応
- FCP・・・こちらもHUAWEIの規格で「FastChargeProtocol」の略で最大18W
- AFC・・・USB-Aコネクタ対応でSamsungの独自規格で「AdaptiveFastCharging」の略。15/25Wあり
- BC・・・【USB-IF】策定規格で「BatteryCharging」の略。最大7.5W
充電ポートの組み合わせ15通り
複数ポートの充電器ではどのポートに組み合わせて接続するかで給電能力が異なります。




高出力ポートはタイプ-Cの1番目(C1ポート)と2番目(C2ポート)で、普段はC1ポートを中心に使用することとなるでしょう。
3機種で計測してみた

最新デバイスで検証したいところですが、手元の古い機器で検証してみました。そして充電能力の恩恵は十分に感じました。
- 2021年9月新発売のiPadmini6
- 2021年11月新発売のXiaomi11TPro
- 2017年11月発売のiPhoneX
Apple iPad mini6では最大18W~19W

どのメーカーも必ず対応をうたうAppleデバイスであるiPad mini6で計測しました。
min6には元々「20W USB-C 電源アダプタ」が付属し、ネット上の情報からも最大20W前後が最大充電量と思われます。

バッテリーが極少のときには理論上の18W以上で充電できました。満足です。
純正では120W給電可能な独自規格の11T Pro

Xiaomi 11T Proでは純正充電器だと最大120W給電可能な「Xiaomi HyperCharge(神ジューデン) 」機構を備え、実際にタイム計測すると18~19分ほどで5,000mAhが満充電になる驚きの充電速度。
ただし独自色が強く、3rdパーティ製の充電器では正常に高速充電できるのか不安でしたが、良い意味で期待を裏切ってくれます。

最高72Wほどで充電できました。
過去レビューした同じ100WタイプのUGREEN充電器よりも更に10Wほど高給電でした。
因みにバッテリー切れで落ちた後タイム計測を行うとおよそ24分ほどで100%表示になりました。
※なお100%表示でも実際には満充電ではなく、バッテリー保護のため0.数ワットでトリクル充電と言われる状態がしばらく続く
超くたびれたiPhone Xではどうか

- iPhoneX(2,716mAh)・・・独自規格の給電(付属充電器5W)、最大18W前後との情報あり
続いて「バッテリー最大容量 81%」のレッドカード状態のiPhone X。
iPhone Xにおいては正確なテストもできそうにないのでバッテリー残量35%あたりで検証してみました。

当初18W近くを記録するもすぐにダウンし、およそ10~13W付近で充電中。

UGREEN 100W 卓上PD充電器のメリットと注意点
高速な充電を期待して購入し、結果的にはメリットを多く感じられた製品です。ただしUGREEN製品特有の仕様が存在します。
UGREEN 100W 卓上PD充電器CD328のメリット

簡単に以下の点が当製品のメリットと感じました。
- 相性は特になし
- 充電中の発熱は常識の範囲内の温度感
- 電源ケーブル付なので設置スペースに融通が利く
- 4ポートタイプではぎりぎりコンパクト
- 未接続時( 待機時 )は0W
充電能力は満足したところで、印象に残ったのが最後のポイント。
充電器の中には充電していないときにも微妙に電力を消費している製品もある中、UGREEN 100W 卓上PD充電器CD328はその点も優等生でした。

確認時間が短いので正確性の担保にはなりませんが、15分ほど見ていても0Wのままでした。基本的に書斎のデスク天板裏側へ隠すので繋ぎっぱなしになります。わずかとはいえ未接続時には0Wとなり、無駄な電力を使わないのはメリットです。

なお別メーカーの製品で、基本0Wなものの30~40秒に1回0.3Wほどの電力を消費しているものがありました。大した電力ではありませんが少し気になる挙動。
UGREEN 100W 卓上PD充電器CD328の注意点:瞬断

1点使用する上で注意していただく点があります。
2台目のデバイスを接続すると、一度リセットが掛かり瞬断する
再接続することにより各デバイスの給電量を正確に再計算するためのリセット機能ですが、例えばバッテリー機能のないデバイスの電源の供給に使用しているとき、別のデバイスを接続すると一度切断されます。
ほんの数秒で再給電されますが、充電中一瞬でも切れると困るデバイスを接続する場合には注意が必要です。
これは過去レビューしたUGREEN 100W充電器やAOHi 1 40W充電器でも全く同じ。デバイスとのネゴシエーションのため高速かつ大電力の充電器としては通常挙動です。
まとめ

期待した某社の高出力充電器に相性問題(らしきもの)に当たってしまい意気消沈したものの、再びUGREEN製充電器に落ち着いてしまったという記事でした。
管理人環境下でのデバイスによる相性は現状UGREEN製品2機種共に発生しておらず、家族各種デバイスも高速で充電できているため好評です。
デメリットの1つに挙げた瞬断の問題ですが、現状はスマホ、タブレット、子供が学校から支給されているChromeBook、コンパクト掃除機などバッテリー内蔵製品中心のため不具合はありません。
しかしバッテリーを内蔵しない機器かつ瞬断が起こると困る用途のものにはご注意下さい。
もし他社製品で高出力のハズの充電出力が低い…とお困りの方がいましたら今回の記事を参考にしてみて下さい。当該製品がたまたま不調だったケースも考えられるのでメーカーや製品名は伏せさせていただきます。機会があったら同メーカー製の他製品も試してみようと思います。
電子の力で時短生活。高速なモバイル充電器はQOLを爆上げするモノ。これからも「速い」モノを紹介します。
では!