こんにちは、今秋ついにタイプCが来そうなiPhone15、思い切って買ってみようかなと悩み中のゆびきたすです!
通常の使用時「パスコードが不明」「ロック解除できなくなった!」などはほぼ発生しませんが、万が一発生すると大変困りものです。
幸い今の今までデバイスのロック解除で難儀なことになった経験はありません。
しかしAppleデバイスのセキュリティ上の仕様から一旦発生すると、そのシステムの分かりにくさから泥沼化する恐れもあります。
そこでアクティベーションロックの存在などに少し触れながら、ロック解除不能な状況を想定してみます。
スマホは生活家電の一部で使えないと困りますからね。
ご存じの通りAppleデバイスにはAppleIDやデバイスの認証情報の紐づけを元に、高度なセキュリティ性が備わっている反面で、トラブル時にかなり手間が掛かる印象です。
ここ数年iPad miniを使用していますが、安全性を重視した設定を行うと、万が一の時の対処が非常に面倒と感じました。
子供の進級と共に自身の活動範囲が広がり連絡手段の必要性から旧世代iPhoneを使ってスクリーンパスコードなどの設定をしたところ、パスコード忘れで右往左往したことも。数回の誤入力からのデバイスロックの流れですね。
今回はAppleデバイスを使用する中で難関ともいえる「ロックを解除できない」を何とかしてみる記事です。
使用したソフトウェアはiPhoneやiPadのロック解除やAppleID削除が可能な【Tenorshare 4uKey】という製品。こちらを有限期間で提供して頂き実際に使ってみた結果
- わずかなステップ操作で解除が可能
- 操作方法は非常にシンプル
- 覚えておくことは「データ削除を伴うのでバックアップ必須」
ロック解除の可能性を考えるならば「iTunesやiCloudなどでのバックアップは定期的にやっておく必要がある」ということ。各種解除操作を行うと「写真など自分で保存したデータは削除される」仕様のためです。
Tenorshare 4uKey の概要
製作元の株式会社Tenorshareは、2007年に香港に設立されたIT企業で今年で16年目。現在地政学的な点で懸念事項もありますが、ソフトウェアの性能は世界中で広く知られています。
ラインナップされるソフトウェアを見ると多岐にわたりますが、データの【解析】に強みを持つ会社のようです。
これは過去記事のファイル復元ソフト【4DDiG】でも解説しています。
【削除した写真や画像の復元】4DDiGレビュー:Windowsパソコンでファイル復元<PR> - 電子徒然雑記 (creas-labo.org)
4uKeyの主な機能
4uKeyはトラブル時に回復の手段となり得るツールです。
大雑把に言うと4uKeyは、iPhoneやiPadのロックを解除するためのソフトウェアです。以下4uKeyの主な機能です。
- ロックの解除:パスコード/TouchID/FaceID入力無しでデバイスのロックを解除
- AppleIDの削除:デバイス内のIDを削除し、新しいAppleIDを設定可能
- スクリーンタイムパスワード解除::
デバイス内のデータを失うことなく紛失したスクリーンタイムパスワードを解除 - MDMロック解除(企業・組織向け機能の解除)※当記事では未解説
当記事では「1.ロックの解除」を解説します。
ロック解除ができなくなる要素としては
- パスコードを忘れた
- (物理的もしくはソフトウェアア的に)TouchIDもしくはFaceIDが機能しない
- 画面割れでパスコードが物理的に入力できない
などが考えられます。このような場合Tenorshare 4uKeyを使ってロックを解除できる可能性があります。ただし最後の画面割れに関して画面のどこも反応しない場合は、そもそも解除後のデバイス操作ができないと思うのでまずは修理が優先コースでしょう。
※なおソフトウェア名が似ている【Tenorshare 4MeKey】がありますが、こちらは「アクティベーション・ロック」を解除するツールで似て非なるものです。
4uKeyの「パスコード/IDの削除」機能とは?
公式では表現として「パスコード削除」「Touch ID/Face ID削除」と謳っていますが、現状の環境やデータを保持した状態のまま認証情報だけを削除するものではありません。
デバイス強制初期化によって各種認証情報から解放できる、という意味となります。
(iTuneの「復元」操作と前半部分は基本的には同じで、初期化後にバックアップ済データを使用して復元を行う)
4uKeyでパスコード類削除=初期化されたあとはAppleIDにサインインしつつ再設定、もしくはiCloudやiTunesからのバックアップからの復元作業をすることになります。
4uKey動作環境
Tenorshare 4uKeyはWindows版とMac版の2つが用意されています。4uKeyをインストールするパソコンがWindowsかMacで契約が分かれているので間違って購入しないように注意しましょう。
それぞれのパソコンの必要動作環境は以下の通り
Windows | Mac |
---|---|
11/10/8.1/8/7 32/64bit両方対応 | MacOS 10.10以降 MacOS 13を含む(Mac OS X Cheetah<10.0.4>からmacOS Ventura13.4すべて) |
他のハードウェアの仕様上ここ数年のパソコンであれば動作に支障ありません。
利用可能なAppleスマートフォンデバイスは
iPhone 14/13/12、iPhone SE(2nd)、iOS 16 / iPadOS 16を含むすべてのiOSデバイスとシステムをサポート
ただしMDMロック解除はiOS10.3以降のみ(企業・組織向け機能のため当記事では解説しません)
また各デバイスのバージョンにより各解除の挙動が違います
デバイスを「探す」ON | デバイスを「探す」OFF | 解除後のデータ | |
ロック解除・パスコード削除 | 削除 | ||
デバイスからApple IDの削除 | iOS12以降は不可 | 一部バージョン以外は全て削除※1 | |
スクリーンパスコードの削除 | データ保持 |
iPad OSバージョンについて
iPhone/iPad(mini)など対応していますが、バージョンによる挙動の違いはiPhone中心の情報となっています。iPad OSのバージョンについては詳細な説明はないので、例えばOSバージョンが深くかかわる「Apple ID削除」機能については体験版などをインストールした上でデバイス接続します。Apple ID削除に対応しているデバイスであれば次に進むことができますが、非対応の場合は「サポート外」である旨表示します。
最後に実際のロック解除操作の後に知りましたが、下記のケースにも留意しましょう。
【Windowsをお使いの場合はデバイスを認識するためにiTunesのインストールが必要になります。】(よくある質問Q2およびQ4の項)
実際の操作時にiPad miniを自動認識しないなぁと手動で種別を指定している部分がコレでした。その後iTunesをインストールしているので以後は自動認識しています。
4uKeyで実際にロック解除/パスコード解除
では実際にロック解除操作を行ってみます。
使用前の注意点は
【ロック解除=デバイス初期化】
【AppleIDと該当デバイスの紐づけは解除されない】(アクティベーションロック)
AppleIDに関してはデバイスからは一時的に削除されますが、Appleの認証サーバーにはデバイス固有の識別データと共に残った状態で、AppleIDの入力は必須になります。
これを念頭に置いてください。
手放す場合や譲る場合はこの紐づけを断ち切る必要があります。
デバイスとApple側サーバーの紐づけを完全に断つには、データやコンテンツの削除やデバイスからのサインアウトを行う必要があります。詳しくは公式リンクを参照。
iPhone や iPad を売却、譲渡、下取りに出す前にやっておくべきこと - Apple サポート (日本)
なおソフトウェアのインストールは、パソコン操作を通常通りできるスキルがあれば何も問題ないため今回は省略。
4uKeyでiPad mini6のロック解除作業
まず体験版(無料版)を走らせてみます。
4uKeyを起動し「解除開始」をクリック。するとデバイスを接続するように指示されます。
注意事項を読み「開始」をクリック
万が一デバイスを正常に認識できない場合は右のデバイス一覧から該当機種を選択。今回はiPad (miniですがiPadでOK)です。
画像のように手動で順番にボタン操作をしてリカバリモードにします。なおこの症状はWindows版でiTunesをインストールしていなかったため。自動認識すればそのままリカバリモードに移行します。
システム書き換え用のファームウェアのダウンロードをスタート。ダウンロード完了したら「解除を開始」をクリックします。
…と体験版(無料版)はここまで。ここから先は契約を行う必要があります。
クレカもしくはPayPal経由で契約を済ませると認証コードがメールで送られますのでこちらを入力すれば製品版となります。
解除作業を続けます。
ファームダウンロード完了画面での注意事項をよく理解する必要があります。
初期化とはつまりデータ削除で、写真やドキュメントなどは全て無くなります!最終的に15分ほどで作業が完了。再起動すると所有者のロック=AppleIDの紐づけが掛かった状態でした。
スワイプするとパスコード入力は無く、最初の設定画面が現れました。データは削除されましたがパスコードは無事削除されました。
4uKeyではアクティベーションロックの解除はできません。今まで使用したAppleアカウントとの紐づけが切れていない状態です。そのためAppleアカウントのサインインを求められます。
このようにして4uKeyにより、簡単にロック解除初期化状態にできました。掛かった手順も少なく成功です!あとは言語設定など基本的なことを行います。バックアップがあれば復元も可能なのですが、当環境ではiTunes(「PCと接続」選択)で行う場合とiCloudへ接続して復元する方法とで若干挙動が違いました。
まずAppleデバイスのバックアップについて。
補足「バックアップからデバイスを復元」のバックアップとは?
管理人はiCloudの自動バックアップについては「やったと思うけど…(していないかも)」と記憶なし…実際は昨年の10月頃のバックアップがあったのでそれを活用しました。超初心者目線で考えると、上画像の文言でUI上の説明文「バックアップを使用してデバイスを復元できます」を曲解してしまうと後が大変。4uKeyからはバックアップ等の作成は行いません。iCloudのバックアップ設定を行った記憶はありますか?
なおバックアップは主に
- デバイスからのiCloudへ
- パソコンにインストールしたiTunesからiCloud上へ、もしくはパソコン内へ
の2つの方法があります。
注意:iTunesからバックアップ先をパソコンに指定するとデバイスからiCloudへ自動バックアップしなくなる!
つまり日頃からバックアップをしていない場合はデータ削除されたデバイスが手元にポツンと残るということになります。またiCloudは初期の容量が5GBしかないため、容量制限のため最近のバックアップが自動でなされていない可能性があります。
Appleデバイスによっては、パソコンに接続し自動的にiTunesに認識されれば、パスコード無しで今現在の最新バックアップが取れる可能性があるようです。しかし当iPad mini6はi自動認識されても実際にiPad miniにパスコードを入力しないとバックアップできませんでした。
ということで、ロックの解除ができないケースだとデータ削除対策のバックアップを今すぐ保存する事は困難なケースがあります。
バックアップからの復元
古いパスコードを忘れた、もしくは分からないケースを想定。
iTunesとiCloud両方で検証しました。今回はiTunesでの復元の流れを見てみます。
(結果はどちらも同じなのでお好み)
言語や国などデバイスの初期設定を進め、復元方法を「MacまたはPCから復元」を選択するとPCへの接続指示が出ます。
デバイスにはアクティベーションロックが掛かっています。以下画像のような表示が出ます。
まずiTunesのやや左上のデバイスアイコンをクリックすると詳細画面に切り替わります。
その後iTunes上でiiPadをどのように設定するか選択画面が出ます。「このバックアップから復元」を選択。
デバイス側にも復元中表示。完了したら接続を切り離してOK。
「こんにちは」から再びスタートします。TouchID設定やAppleIDへのサインイン、ぱすこーど作成など一連の設定を経て、やはり出ました、2ファクタ認証。AppleIDと紐づけされているので2ファクタ認証は生きています。
管理人の場合には電話(スマホ)に対してSMS送信されました。復元完了です。
「古いパスコードを入力」が表示された
なおiCloudから復元した検証では、「古いパスコードを入力せよ」と表示されるケースがあります。バックアップデータと古いパスコードが紐づいているのでしょう。
ローカールから復元するのとクラウドから行うのとで違うのかは不明。一応古いパスコードが不明なのが条件なので、ひたすらパスコードを知らぬ存ぜぬで通してみます。
古いパスコード入力画面のやや下「iPadのパスコードが分かりませんか?」をタップ。
次に小ウィンドウ内の「デバイスを選択」をタップします。同じAppleIDに紐づけられているデバイスがあれば、そのデバイスのパスコードで完全アクセスできる可能性があります。
一番下の「すべてのパスコードが分かりませんか?」を選択。
「パスコードをあとで入力」をタップします。暗号化されたデータには一切アクセスできないので注意。推測ですがこれはiCloudキーチェーンなどに関わるものだと思います。
例えばパスワードを入力すると「保存しますか」と聞いてくる機能です。暗号化データは旧パスコードも含めて強力に紐づいているので諦めるしかないでしょう。
あとはiCloud上のバックアップデータを選択して復元を開始します。
途中データの種類の確認やSiriに関する設定が出てきますが取り合えず飛ばせるものは全て「あとで設定」で復元に漕ぎつけます。
以上で無事復元されました。2日ほど触ってみましたが通常通り動作しています。
4uKeyでパスコード削除(データ削除)>復元の流れで正常に古いパスコード削除は成功しました。
4uKeyでロック解除を行うメリット
ロック解除における4uKeyの最大の利点は、ずばり2ファクタ認証や「探す」機能を飛ばして初期化できる時短性です。
普段からiTunesやiCloudでバックアップを実践しているユーザーであれば、4uKeyでの初期化を経てとても簡単手順とごく短い時間で復元できます。
もちろんApple謹慎サービスから無料で初期化・消去を行う手段はあるようですが、とにかくこの手の操作に慣れていないと、システム自体が複雑怪奇でとにかく手間がかかる印象。特に「探す」機能の存在感は強烈ですね。
管理人的はソフトウェアの検証は比較的苦にならないのですが、iTunesやiCloudサービスからの解除や消去は「Appleめんどくせぇなぁ、おい」というのが正直な感想…
4uKeyの価格構成や解約方法
個人向け料金体系は以下の通り
4uKeyをご購入 | Tenorshare 公式サイト
基本的にそう何度もID削除やロック解除を行うことは多くないと思われるので、基本プランはいつでも解約可能な月間ライセンスとなるでしょう。
月間更新ライセンス | 年間更新ライセンス | 永続ライセンス | |
Windows版 | |||
MAC版 |
※注意:永続ライセンス以外は全て【サブスクリプション】になること。もし不要になった場合は速やかに解約を行う必要があります。
決済の方法は5つ
- クレジットカード
- PayPal
- デビットカード
- ファックスでのクレジットカード決済
通常はクレジットカードもしくはPayPal決済が使いやすいでしょう。管理人はいつもクレカ番号の入力などが不要なPayPal決済です。後述しますがサブスクリプション解約の場合、PayPalの購読管理ページから解除が可能で簡単です。
請求情報を入力して進めるだけで完了します。
なおクレカの決済代行業者はソフトウェアなどのEC決済で見かける「Digital River GmbH」(本拠:ドイツ Scheidtweilerstrasse 4,Cologne 50933)です。GmbHとはドイツ法における有限会社を指し、ミネソタ本拠の「Digital River, Inc.」のドイツ支社です。
理由あって解約したい場合はサポートリクエストするか、契約代行業者の解約方法に従いウェブより操作します。
サブスクの解除方法は公式ページに明記されていないケースも多いのですが、Tenorshareでは簡単に見つかり良心的だと感じました。
サブスクリプション(定期支払い)をキャンセルする方法 (tenorshare.jp)
一例として管理人のように個人用(一般的にはこちら)PayPalで契約した場合の解除は以下のようにします。 ※なおPayPalビジネスのアカウントでも同じくPayPalの設定から可能ですが、入るページが違うので注意。
あとは個人アカウントと同じく、該当契約を選択しキャンセルするだけです。 (契約中のものはアクティブ表示となっています)
まとめ
今回はロック解除が意図せず不可能になってしまったAppleデバイスのパスコードやTouchID/FaceID削除が可能なTenorshare 4uKeyについて解説しました。
操作方法はとても簡単で、表示された画像の通りに進めるだけで完了できました。
そもそもAppleデバイスでの不測の事態が発生すると
- Apple ID(iCloud)とデバイスの強固な紐づけ
- iCloudによるスーパーな監視機能であるデバイスを「探す」機能がデフォルトでONの可能性が高いこと
- そのデバイスを「探す」機能と一体になっている「アクティベーション(ロック)」機能
のセキュリティ性の高さが重くのしかかります。安心安全な機能ですが、いざ解除となると非常に煩わしい手順が必要となります。
本来Apple公式の様々な手順を踏んでパスコード削除をする必要がありますが、時短性の面で4uKeyは有効なツールの1つとなります。
また4uKeyパスコードやID削除の操作には「デバイス内データ削除」を伴うため、バックアップの有り無しが明暗を大きく分けます。
こういった頻度小+被害甚大なケースへの備えはやはり普段からのバックアップしかありません。加えてAppleIDやパスコードの紛失などにはパスワード管理が非常に重要です。
なお4uKeyのWindows版を使用する場合には、あらかじめiTunesをインストールしておきましょう。デバイスの自動認識に関わるため必須です。
パスコード入力できないケースやTouch IDやFace IDが正常動作せずほぼ【文鎮】と化した目の前のAppleデバイス。とにかくまだ使いたい場合に4uKeyでサクッとパスコード削除が可能です。
今回検証で5回ほどiPad mini6のパスコード削除の操作を行いましたが、特にフリーズなどの不測の事態は起こりませんでした。ソフトウェアの安定性もなかなかではないかと思います。時間があれば旧型iPhoneでスクリーンタイムパスコードの解除にも挑戦してみようと思います。
転ばぬ先の「バックアップ」、そしてお洒落で高性能なAppleデバイスを安全運用しましょう。そして万が一ロック解除できなくて困ったときにはTenorshare 4uKeyをお手元にどうぞ!
では!